「全米女子オープン」の初日、難コースに挑んだ日本勢の模様をプロゴルファー・中村修がレポート。

海外女子メジャー・全米女子オープンは、開催コースであるザ・オリンピッククラブの難しさを改めて感じる初日となりました。約100年前に丘陵地に作られたコースは、傾斜のあるフェアフェイに落ちたボールはラフまで転がります。ファーストカットでも硬く密集していて難しく、ラフに入るとすっぽりと埋まりショートアイアンで出すだけになってしまいます。大きく太い木が空中のハザードを作り、それらを潜り抜けフェアウェイキープしても、小さめで傾斜が強く硬いグリーンが待ち受けています。

そんななか、午前スタートの笹生優花選手が2アンダーで6位タイフィニッシュ。ラウンド後の会見ではグリーンの硬さラフの長さが難しかったが、いくつかの良いパットが入ってくれていいアプローチもあった、と話しました。

画像: 初日を2オーバーで終えた渋野日向子(左)と1オーバーで終えた畑岡奈紗(写真USGA/Darren Carroll)

初日を2オーバーで終えた渋野日向子(左)と1オーバーで終えた畑岡奈紗(写真USGA/Darren Carroll)

風がやや強くなってきた午後スタートに同組でプレーした畑岡奈紗、渋野日向子両選手は、畑岡選手がトータル1オーバー26位タイ、渋野選手はトータル2オーバー41位タイでのフィニッシュとなりました。ここまでショットの調子が上がらなかった畑岡選手ですが、右手のグリップを少しかぶせるようにしたことでショットの調子を取り戻したといいます。そのコメント通りに大きなミスショットは見られなくなり、表情も明るくプレーしていました。

画像: 右手のグリップを修正し復調してきた畑岡奈紗(右)(写真USGA/Darren Carroll)

右手のグリップを修正し復調してきた畑岡奈紗(右)(写真USGA/Darren Carroll)

一方の渋野選手は、3バーディ4ボギーで前半9ホールを終えます。悪くないティショットがラフにつかまったり、わずかに方向がずれた2打目が傾斜を下り打ち上げの難しいアプローチが残ったりと流れをつかみきれない展開でした。

しかし、目指すショットの再現性や安定感は着実に上がってきているという印象ですし、バーディチャンスを作れているので、まだまだ巻き返しに期待が持てます。何度か背中を気にする様子が見られたので痛めていないかだけが心配ですね。

画像: ショット安定感と再現性は確実に上がってきている渋野日向子(写真USGA/Darren Carroll)

ショット安定感と再現性は確実に上がってきている渋野日向子(写真USGA/Darren Carroll)

他の日本勢は、川満陽香理選手は2オーバー41位タイ、上原彩子、勝みなみ、三宅百佳、仲西菜摘の4選手は5オーバー84位タイ。

アマチュアの梶谷翼選手は6オーバー110位タイ。同じくアマチュアの小暮千広選手は8オーバー130位タイ、長野未祈選手は9オーバー139位タイでそれぞれフィニッシュしています。

首位は4アンダーなので笹生選手、畑岡選手が上位進出し週末のプレーに期待がかかります。予選ラウンドのカットラインは現時点では3オーバーなので明日の2日目は耐えるゴルフを続けながらチャンスにパットを決められれば多くの日本勢の予選通過が見られるのではないでしょうか。引き続き、世界最高峰の選手のプレーを楽しみたいと思います。

画像: ドラコン王者たちがユージに特別レッスン!飛ばしの秘密はどこに?! youtu.be

ドラコン王者たちがユージに特別レッスン!飛ばしの秘密はどこに?!

youtu.be

This article is a sponsored article by
''.