2020年の8月に「8.2」、その後2020年12月にハンディ「4.3」となったというはるぴょんこと上山晴香さん。まずは「5下」シングルになったときの率直な気持ちから聞かせてもらった。
「父よりハンディキャップが低くなったことが衝撃でした!父もシングルで4~6点台をさまよっている感じですけど、初めて勝つことができて嬉しかったです。ただ、目標である月例での優勝は(ハンディが減ったことにより)スコアをそれなりに出していかないと届かないので、『もうこれ以上は下がらないで』という思いもあります(笑)」
ハンディ「5下」といえば上級者のなかの上級者。社会人からゴルフをはじめてキャリア4年でそこにたどり着くとは、すさまじい上達のスピードに感じるが、「やっぱり壁はありましたね」と上山さん。2020年の秋ごろは「チーピンが止まらなくて、スコアもまとめられなかった」と振り返る。
「コースに出るとドライバーがチーピンしてしまって、さらにパターも入らなくて、ゴルフをやめたくなったときもありました。それを直したくて練習場では分厚い当たりが出るまでがむしゃらに打ち続けていたら、左手が腱鞘炎っぽくなって一時はクラブを振れなくなってしまって……。アマチュアゴルファーあるあるだと思うんですけど、不調なときに冷静に考えられなくて、どんどん調子を崩しちゃったんですよね」
そして、このケガをきっかけとなり「ダメな練習をしていると気づいて、意味のある練習をしようと練習方法がガラッと変わりました」と彼女は大きく成長を遂げることとなる。
「小さいスウィングから見直していきました。30ヤードくらいの距離を練習することは前からやっていましたが、球数をとにかく打っていたんです。だけど、数ではなく、色んな球筋を打ってみて、着弾してからどう跳ねるのか、どう転がるのかを遊びながら覚えていったんです」
色々な球筋を打つというと、フルショットでフェードやドローを打ち分ける練習をイメージするゴルファーは少なくない。しかし、上山さんは「30ヤード以内なら曲げるイメージを持つことができるかも」とフルショットよりアプローチで曲げる球を練習していたようだ。
そして、その効果は絶大。不調を脱し、月例競技でベスグロを獲得するなど好スコアを連発し、「5下」シングルの仲間入りを果たしたというわけだ。
「以前まではグリーンに乗ったらいいなというだけだったのが、乗せ方のイメージを持つことを練習のときからするようにしました。そうしたら、スコアが安定して70台が出るようになって、ハーフアンダーも出せて、5下シングルになっちゃいました(笑)」
彼女を以前取材したときと、レディスティからのベストスコアは「73」と変わらないというが、月例優勝以外で目標として挙げていた「2020年以内にレギュラーティから70台(前回取材時はベストスコア84)」はクリアできたのか、また新たに目標はあるか聞いてみた。
「ホームコースではないですが、『77』を出すことができました! 今後は引き続き月例優勝を目指して、レギュラーティからパープレーでプレーできるように頑張りたいと思います」
レディスティから「73」、レギュラーティから「77」、ハンディキャップ「4.3」とゴルフ歴4年で相当な腕前を持つ上山晴香さん。さらなる高みを目指す彼女がどこまで成長するか、これからも見届けたい。