プロギアの「LS」シリーズと同時に新たに発表されたのが2021年6月25日発売予定の「プロギア05アイアン」。昨年新たに立ち上げとなったアイアンブランド「プロギアアイアンズ」シリーズの追加ラインナップで、05アイアンで4モデル目となっている。
コンセプトはヘッドスピード40m/s前後のゴルファーが「しっかり飛ばせてやさしく狙える」こと。同時発表されたLSシリーズと同様の設計思想となっており、特徴的なのが番手ラインナップのミドル・ショート・ウェッジでそれぞれクラブ長が統一されている点。
6・7番が37.5インチ、8~PWが36.5インチ、48~57度が35.5インチとなっていて、全8番手を3つのクラブ長で打てることで、スウィング自体もシンプルにできるというわけだ。
ではその性能はいかほどか。さっそくプロゴルファー・中村修と堀口宜篤に試打して確かめてもらおう。なお、試打に用いたのは7番、9番、48度のクラブ長が異なる3番手。シャフトはすべて純正カーボンモデルのSフレックスを使用して行った。
まずは7番から打った両者。ポケットキャビティ構造でロフトは30度とストロング。まさにやさしく飛ばせそうな設計となっている。
構えた見た目については「ヘッドがミッドサイズからややオーバー、といった感じでソールしたときの安心感がありますね」と堀口。中村も「適度なヘッドサイズとソールの厚さで打ちやすさを感じますが、かといってやさしさに振り切っているわけでもない。ちょうど良いバランスですね」という。
ではさっそく両者の試打結果を見てみよう。
【堀口のプロギア05アイアン7番の試打結果】
HS39.3m/s ボール初速52.8m/s 打ち出し角20.3度 スピン量4942.7回転 キャリー171.7Y トータル182.7Y
【中村のプロギア05アイアン7番試打結果】
HS38.4m/s ボール初速53.6m/s 打ち出し角18.8度 スピン量回転 キャリー171.3Y トータル182.3Y
「打感は弾く感じが少しあるけど、ちょっと吸い付いている感触も感じられますね。一般的にポケットキャビティって弾くような打感になりがちですが、05アイアンに関してはマイルドです。打ち出しが高く、かつスピンもしっかり入ったうえで飛距離も出ています。曲がり幅も少ないですね」(堀口)
中村は「打ち出しの高さは純正カーボンシャフトのおかげもありますね」という。
「ロフト自体は立っているのですが、シャフトのおかげでヘッドが走ってくれるので高さも出て、理想的な弾道になりますね。かといって、振ったときに頼りなさも感じないので、これはシャフトとヘッドのマッチングがかなり良いですね」(中村)
続いて打った9番はロフト39度で36.5インチ。「9番にしてはやや長めですが、7番と同様にヘッドサイズが少し大きめなので、安心感はありますね」と堀口。
試打結果については、堀口が平均HS37.7m/sでトータル149ヤード、中村が平均HS37.4m/sでトータル147.3ヤード。7番との飛距離差は両者とも約35ヤード前後と、しっかり飛距離の階段も作られていることがわかる。
打ち出し角、スピン量についても、堀口が平均打ち出し角24.6度、スピン量6607.6回転、中村が平均打ち出し角24.3度、スピン量6717.3回転とロフトが寝たぶん、より止まりやすくなっていることが伺える。
このスピン量の多さと打ち出し角の高さはクラブ長35.5インチの48度ウェッジでも同様。両者とも120ヤードを狙って打ってもらい、堀口は平均打ち出し角27.6度でスピン量8067回転、中村は平均打ち出し角27.7度で8822回転という結果に。
「高さも出てスピンもかかるのでしっかり止まってくれますし、48度のウェッジに関しては打感も柔らかめ。ややミッドサイズなので、シビアな感じがしないのも7・9番と同じですね」(堀口)
さて、2名のプロにプロギア05アイアンを3番手打ってもらったが、どの番手にも言えるのが「高さが出て、スピンがしっかりかかり、曲がり幅も少ない」点だという。
それでいて中村が「スゴイ」と感じたのが「それぞれの番手で振り心地、クラブバランスがしっかりとそろえられている点」だという。
「クラブ長が異なる6~7番と8~PWも、純正SフレックスでクラブバランスがD-0.5。48~57度もD-1と、振り心地がそろえられています。シャフト、ヘッドの重量を番手ごとに細かく調整しているからこそですね。こういった部分にもヘッドスピード40m/s前後のアマチュアの方を意識していることが伺えます」(中村)
振りやすさとアマチュアに特化したヘッド性能を両立したプロギア05アイアン。ぜひ試打してみてはいかがだろうか。