みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。飛距離を出すためには「タメる」という動きが大事だという話をよく聞きますが、これがなかなかできないんです。
たしかにプロの連続写真なんかを見ると、切り返しのときに腕とクラブの角度がめちゃくちゃ深くなっています。あれが飛ばしの秘訣なのかな~と思うわけですが、どうやってもあんな形にはならないんです。
月刊ゴルフダイジェスト7月号の「解決!浦ゼミナール」に「”タメを作る”なんてあり得ない!」ということが書かれていました。え? タメを作ろうとしちゃダメなの? いったいどういうことなんでしょうか?
浦大輔プロによると、あのプロのタマった形はシャフトにしっかりと負荷をかけた結果、手首の柔軟性の高い人がなるだけで、自分であの形を作っているわけではないらしいです。なので、あの形を作ろうとしてもダメなんですね。
アマチュアが形だけタメを作ろうとするとシャフトがしならず、どんどん飛ばなくなるのだとか。たしかにダウンスウィングでギリギリまでタメて一気に開放すればエネルギーは大きくなるのですが、そんなことはゴリラ並みのパワーがないとできないと浦プロは言います。ただのオッサンの僕ではまったく無理ですね(笑)。ではオッサンはどうすればいいのでしょうか?
浦プロによると「タメる」スウィングではなく、勝手に「タマる」スウィングを目指しましょうということです。そのためにはバックスウィングのスピードを速くして、そのエネルギーを右手の親指と人差し指のV字でしっかりと右斜め方向に押し返すことが大事です。その時のシャフトのしなりで「間」ができて、勝手に「タマる」スウィングになるということなんです。
切り返しでしっかりとシャフトに負荷をかけることができれば、リリースしていくわけですが、このリリースがとても大事だそうです。アマチュアはここからインパクトまでにヘッドをちゃんと戻すということができないそうで、ダウンスウィングの早い段階でリリースする意識を持ったほうがいいらしいんです。
でもそれってアーリーリリースじゃないの? と思うわけですが、アーリーリリースでもいいので、切り返しでダウンスウィングに入ったら、すぐにヘッドを遠くに放り出して大きな円弧でボールにヘッドをぶつけていく感覚が必要だということです。
ゴルフのインパクトは、ボールの位置に立ててあるガラスの板を横から叩き割るイメージが必要だそうです。たしかにぶ厚いガラスを横から叩き割ろうと思ったら、タメてスナップでパーン! って感じよりも、大きな円弧で遠くからガツーン! とやったほうが力が加わる感じがします。
ヘッドを遠回りさせながら、ガラスを横から叩き割るようなイメージでボールを打ってみました。これね、実際にやってみると切り返しから右上方向に押し返すという動きがかなり難しいです。今までにやったことない動きなので、最初はまったくまともにボールに当たらない。十数球打つとやっとなんとなく感じがつかめてきました。
わざとアーリーリリースするくらいの感じだと右上に押し出す感じがつかめてきましたが、注意するところは手首を使ってリリースしないことだと思いました。ボールを投げるような動きで手首をリリースしてしまうと全くボールに力が伝わらなくなってしまいますね。
もうひとつ、右手の親指と人差し指のV時はしっかりと締めておいて、右手で強く叩いていくイメージを持てばインパクトに力が込められると思いました。とにかく、いかに大きな円を描いてボールの真横から強く叩けるかというこを考えることが大事ですね。
だんだん慣れてくるとあきらかに出球が強くなってきました。ボールを打つ練習もいいですが、可能であればインパクトバッグのようなものを力いっぱい叩く練習をするのがとても良いような気がします。インパクトバッグを数発叩いて、それからボールを打つというのを繰り返せば、どうすればボールを強く叩けるのかというのが分かりやすいんじゃないでしょうか。弱々しい球しか出ないで悩んでいる人はぜひ試してみてください。