沈んでいるか、浮いているかで対策は大違い
「伸びて元気のいい夏ラフに苦戦するアマチュアゴルファーは多いと思いますが、打ち方の前に、ライの確認不足の可能性があります。ボールが沈んでいる場合と浮いている場合では打点が違いますから、そこの確認を怠ると、スウィングミスをしなかったとしてもミスへつながることもあるんです」
そう語るのはエースゴルフクラブでレッスンを行うインスタラクター・高久(たかく)あずさ。たとえば、ボールが沈んでいるのにフェアウェイのボールを打つかのようにスウィングしてしまえば空振り、もしくはボールの頭を叩いて再度ラフからショット……という状況になる。
![画像: 夏のラフからはどうやって打つのが正解?(撮影/姉崎正)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2021/06/18/c8d40726f1b6a5b1f986ddd85babbf51e61f2f93_xlarge.jpg)
夏のラフからはどうやって打つのが正解?(撮影/姉崎正)
そんな状況を避けるために、まずはボールがどのくらい沈んでいるのか、浮いているのかを確認することが大前提。
「そこで浮いているか、沈んでいるかを確認してから、クラブは選びましょう。たとえば沈んでいることがわかった場合。残り距離が170ヤードだとしたら170ヤード打つクラブではなく、8番、9番アイアンなどの短い番手を選択しましょう。また打つときは沈んでいる分、ボールに当たるまでに芝が絡まってしまい、フェースは閉じてしまいやすい。なので、フェースを少し開き、オープンスタンスで構えて、ダウンブロー気味に打ってあげると脱出しやすくなるはずですよ」
![画像: ボールが沈んでいるときはショートアイアンで脱出することを優先しよう](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2021/06/18/6bf3d81fed96aa4d7befc8f18f3dc0eb14fc4dce.jpg)
ボールが沈んでいるときはショートアイアンで脱出することを優先しよう
沈んでいる場合、大きい番手でグリーンに届かせるのは難しい。大きなミスにつながる危険性もあるので、脱出を優先するのが基本だ。では、その反対でボールが浮いている場合はどうしたらいいのだろうか?
「浮いている場合はティアップされているのと同じこと。たとえば残り170ヤードだとしたらユーティリティでグリーン近くまで運んであげることも可能です。ただ、この場合難しいのは、いわば宙に浮いた状態なので、ボールの下をくぐってしまう危険性もあること。ボールがどのくらい浮いているのかよくチェック。その上で、体の上下動を抑えたスウィングを心がけましょう」
夏場は芝がさらに伸びてくるため、ラフに苦戦するゴルファーは増えてくるはず。だが、沈んだ場合と浮いている場合では番手選びも、狙い方も、スウィングイメージもまったく異なることをきちんと理解して、しかるべく対策をとれば、夏ラフ恐るるに足らずだ!