リランキング31位で初シードを狙う宮田成華
ニチレイレディスは初日を終え、田辺ひかり、ジョン・ミジョンの2人が5アンダーでトップ、森田遥と野澤真央が1打差で追う形となっています。本来なら試合展開をレポートするところですが、今日は趣向を変えて、試合の様子ではなくある選手のスウィングを取り上げたいと思います。
宮田成華――。1997年生まれの23歳。2019年にプロテストに合格し、リランキング31位の資格でニチレイレディスに出場している選手です。初日は3オーバーの88位タイと出遅れてしまいましたが、なぜ、宮田選手を取り上げるのか? それは、美貌もさることながら、そのスウィングがとっても魅力的だからです。宮田選手のスウィングを見ていると、ついついみとれてしまい、どんどん引き込まれていきます。“美しい”という表現がピッタリ。その美しいスウィングを、どうしても取り上げたくて今日は“宮田成華スウィングレポート”をさせていただきます。
われわれはスウィングのどこでその“美しさ”を感じているのでしょうか。パッと見て美しいと感じるには理由があるはずです。宮田プロをよく知る森守洋プロコーチに聞いてみました。
「人が美しいと思うのは感覚的な部分もあるので一概には言えませんが、彼女はスウィングバランスがとてもいい。バランスの良さは、体、とくに体幹の強さからきています。彼女は身長もありますから(165センチ)、当然他の選手よりもアドバンテージはあるのですが、それを加味しても、あれだけの強さがあるのはすごい。まるでPGAツアーの選手のスウィングを見ているみたいですよね」(森コーチ)
そしてもうひとつ、「左腕とボールとの距離が変わらない」ことも美しく見える要因だと森コーチは話します。
「左腕とボールとの距離が変わらないことで、なめらかな軌道を描くことができます。トップでたわんだり、ダウンスウィングで必要以上に曲がったりしないので、スウィングの“流れ”が非常にいいですよね。一瞬たりとも止まることがないから、見ている側としては美しく見えるのだと思いますよ」(森コーチ)
しかし、「美しいスウィング=いいスコア」ではないところがゴルフの難しいところです。今日はティーショットで左へのミスが目立っていましたし、スコアメイクに苦しんでいる様子も見受けられました。こちらとしては「なんでなのかなぁ?」と思いながら見ていたのですが、森コーチは次のように話してくれました。
「ダウンスウィングで左腕が一瞬遅れてきてしまうことがあるんですね。ほんの少しなので見た目にはあまりわからないかもしれませんが、手元が減速して下りてきてしまう。すると、ヘッドだけが先行してしまい、左へ飛びやすくなるんです。それが今日は出てしまったんじゃないですかね。これは練習場ではできていても、実際のコースになるとでてしまうミス。でも、微調整のレベルなので、そこが上手くかみ合ってくれば、すごいスコアが出ると思いますよ」(森コーチ)
このスウィングをテレビで見られる日もそう遠くないと思います。容姿もスウィングも美しいときたら、少し上位に来たら、一気に人気に火がつくこと間違いなし。今から予習しておいて決して損はないです!