6月「アース・モンダミンカップ」が4日間日程で開幕。畑岡奈紗ともう一人のオリンピック代表選手を争う稲見萌寧と古江彩佳のプレーをプロゴルファー・中村修がレポート。

いよいよ東京五輪が間近に迫ってきました。代表選手の2枠のうち、畑岡奈紗選手はすでに内定。残り1枠はオリンピックランキング上位の3名に絞られています。その3名は、今週米女子ツアー「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」に出場する渋野日向子選手。そして、国内ツアー「アース・モンダミンカップ」にともに出場する稲見萌寧選手、古江彩佳選手です。

東京五輪に出場できるのは3選手のうちの一人。優勝もしくは上位フィニッシュを目指す戦いになっています。「全米女子プロ」は開幕前。まずは国内ツアーの初日で五輪出場権を争う二人のプレーに注目しました。

稲見選手は、「五輪のことは意識せずいつも通りの試合ととらえ優勝目指してプレーします」と、古江選手は「私には優勝しかなないという状況にはなっていると思うんですけど、楽しくプレーすることでいい結果につながる」と事前の会見で語っています。

午前8時30分にアウトからスタートした稲見選手は。前半はバーディチャンスにつけるものの決められずにパーを並べます。8番、10番とバーディを奪い流れに乗るかと思いましたが、11番でティショットが左のバンカーにつかまりUTで打つもミスして4オン2パットのダブルボギー、12番もボギーとスコアを崩します。

16番でもボギーとしますが最終18番のパー5で3打目を30センチにつけバーディとし、3バーディ2ボギー1ダブルボギーの1オーバー、暫定の76位タイで終えました。ラウンド後の会見では「まずは明日しっかりスコア伸ばして(残り)3日間頑張りたい」と話しました。

画像: アース・モンダミンカップの初日を1オーバー76位タイで終えた稲見萌寧(写真は2021年のアース・モンダミンカップ 写真/岡沢裕行)

アース・モンダミンカップの初日を1オーバー76位タイで終えた稲見萌寧(写真は2021年のアース・モンダミンカップ 写真/岡沢裕行)

今日の稲見選手はティショットが左サイドのラフにつかまることがありました。そのシーンを見ながら、先週の「ニチレイレディス」で彼女が語っていたことを思い出しました。

「今年は最終日に行けば行くほど左のピンポジション多いことがあって。打ちにくいし、狙いにくいし、そこからちょっとあんまりフェードかけたくないという気持ちもあったりして、フェードが出なくなってしまって、ドライバーもチーピンみたいなのも出たり、そういうのから少しずつのスウィングが崩れてしまったりしています。フェード殺しのコースが結構あるなと(笑)、フェード打つ人たちとか結構そういう話をしていて、最終日左ピン本当にキツイよねとか話したり」

右サイドに切られたピンにはフェード、左サイドに切られたピンに対してはドローでと攻め方を打ち分ける選手もいますが、稲見選手の場合は「持ち球一筋で頑張りたい」とフェードにこだわり抜くタイプです。残り3日間、ピンポジションもカギを握るかもしれません。

画像: 7バーディ2ボギーの5アンダー4位タイで初日を終えた古江彩佳(2021年のアース・モンダミンカップ 写真/岡沢裕行)

7バーディ2ボギーの5アンダー4位タイで初日を終えた古江彩佳(2021年のアース・モンダミンカップ 写真/岡沢裕行)

午後1時にINコースからスタートした古江選手は、出だしを2連続バーディでスタートします。そのあと少し流れに乗り切れないプレーが続き16番でボギーとしますが折り返した1番パー5でバーディを奪うと2番と2連続でバーディと流れに乗り、結局7バーディ2ボギーの5アンダー4位タイと上々の滑り出しです。

「オリンピックのことは意識せずこの試合のことだけに集中した」と終了後の会見で話していましたが、初日を首位と2打差で終えたことは優勝を狙う上でも大きいと思います。

首位に立ったのは、例年よりもラフが深いコースに対応すべくティショットでドライバーと3Wを半分づつ使用しフェアウェイキープを優先したという菊地絵理香選手。7バーディノーボギーはお見事です。残り3日間も、各選手フェアウェイキープが重要になってくることでしょう。

オリンピック代表争いだけでなく、今大会は賞金総額3億円、優勝賞金5400万円で、10位でも600万円の賞金があるビッグトーナメント。そのため賞金女王争い、リランキング争いにも大きく関わってきます。さらに賞金には加算されませんが大会期間中すべてのパー3に5~800万円のホールインワン賞、決勝ラウンドでのパー5ではイーグル賞、ベストスコア賞がそれぞれ100万円、優勝者のキャディにベストキャディ賞で100万円と賞金だけでなく高額な各賞が設定されています。

それを狙った積極的なプレーも、随所で見られることでしょう。引き続き、最終日まで注目しましょう。

画像: 注目すべきは軸の位置!世界を制した笹生優花のスウィングを小澤美奈瀬が解説 youtu.be

注目すべきは軸の位置!世界を制した笹生優花のスウィングを小澤美奈瀬が解説

youtu.be

This article is a sponsored article by
''.