エピックマックスファストはエピックシリーズの軽量仕様
キャロウェイが新たに発表したエピックシリーズの兄弟モデル「エピックマックスファスト」。2020年モデルである「マーベリック」シリーズでも、のちに「マックスファスト」と名の付いたモデルが追加されたが、エピックマックスファストに関しても同様に軽量仕様となっている。
ヘッド設計の大元になっているのは先に発売されたエピックマックス。ソールの可変ウェートやヘッドに搭載されたテクノロジーはエピックマックスファスト同様だ。大きく違うのはネック調整機能を廃したことで、それによりエピックマックスの総重量が約289グラムだったのに対し、エピックマックスファストは約275グラムとさらに軽量な仕上がりとなっている(いずれも純正シャフトSフレックスの場合)。
ではその性能はいかほどか。さっそくプロゴルファー・中村修と堀口宜篤に試打してたしかめてもらおう。なお、試打では純正シャフト「スピーダーエボリューションforキャロウェイ」のSフレックスとの組み合わせで行った。
まずは見た目だが、エピックマックスがベースになっているのもあり共通点が多め。「投影面積が大きめでシャローな形状なのも同様ですね。構えた感じの安心感はあります」と堀口。
「異なる点はフェース面の仕上げ。ほかのエピックシリーズと違いホワイトPVD仕上げなので、黒色のクラウンとのコントラストが出て構えたときにフェースを見やすいですね」(堀口)
では両者の試打結果を見てみよう。
【堀口のエピックマックスファストドライバー試打結果】
HS41.8m/s キャリー213.3Y トータル233.7Y 打ち出し角14.3度 ボール初速63.4m/s スピン量2626.3回転
【中村のエピックマックスファストドライバー試打結果】
HS41.9m/s キャリー220.3Y トータル239.7Y 打ち出し角13.7度 ボール初速m/s スピン量2799回転
「軽いぶん振り抜きやすさはあります。そして非常につかまりが良く、ミスかなと思う当たりでも右に逃げませんでしたね。ドローが出やすいドライバーと言えるんじゃないでしょうか。球の勢いも強く、高さは中弾道程度。ボールが上がり過ぎちゃう方にはちょうど良さそうです」(中村)
堀口も「振り抜きが良いですし、女子プロも十分使えるくらいシャフトもしっかりしています」と評価。
「純正シャフトは約45グラム(Sフレックスの場合)と軽量なのですが、ただ軽いだけでなくしっかり感があるから振り負けないんですよね。ちゃんとしなり戻ってくれて、ヘッドを加速させてくれるのを感じました。エピックマックスと同様、ソールのウェート調整でさらにつかまり性能を増したり逆につかまりを抑えたりもできますし、純正シャフトも含めて非常に出来の良いクラブと言えるでしょう」(堀口)
計測後に改めてヘッドスピードを42~43m/s程度まで上げて打ってもらったが「球が逃げたりスピン量が増えたりといったことはなかったですね」と両者は口をそろえた。「実際、それくらいのヘッドスピードの方にもかなりオススメできるモデルと言えます」と中村。
「というのも、ヘッドスピード42~43m/sくらいの方って自分に合ったドライバーを見つけようとしてもなかなか見つからないんですよね。重量が重すぎたりシャフトが硬すぎるとハードだし、軽量モデルを選ぶと今度はシャフトが軟らか過ぎて頼りなかったり。でも今回試打したエピックマックスファストのヘッドと純正シャフトSフレックスの組み合わせは、軽量かつある程度シャフトもしっかりしているのが絶妙です」(中村)
一方で「ヘッドスピードが遅い方にも十分オススメのモデルです」と話す。
「軽量設計による振り抜きやすさもありますしちゃんと球もつかまえてくれるので、とくにスライスに悩むアマチュアの方にオススメです。純正シャフトはS、SR、Rと3段階フレックスが用意されていますから、自身のヘッドスピ―ドに合わせてスペックをしっかり選ぶことでシニアゴルファーからある程度振れる方まで、非常に幅広いゴルファーにマッチしそうです」(堀口)
振りやすさを重視した新たな兄弟モデル、エピックマックスファスト。またアマチュアの強い味方になってくれるドライバーが増えたと言って良いだろう。