やさしくアプローチができる“お助けクラブ”チッパーのなかでも、かなりパターライクなオデッセイ「エグザクト」をプロゴルファー・中村修と堀口宜篤が試打。その性能をたしかめた。

アプローチが苦手なゴルファーのための“お助けクラブ”、チッパー。やさしく寄せるためにウェッジ並み、もしくはそれ以上にロフトを寝かせてより打ちやすいヘッド形状を採用したものや、パターのような厚いソール幅を持つモデルなど様々あるが、そのうち形状をかなりパター寄りに振り切ったチッパーがオデッセイの「エグザクト」だ。

画像: オデッセイのチッパー「エグザクト」をプロが試打!

オデッセイのチッパー「エグザクト」をプロが試打!

過去にも同名モデルは発売されていたが、今回試打したのは今年の6月にリニューアルして発売となった最新モデル。実際にエグザクトを試打したプロゴルファー・中村修も「構えた感じは、本当にパターそのものですね」と話す。

画像: オデッセイ「エグザクトチッパー」

オデッセイ「エグザクトチッパー」

「まずフェースにインサートも入っているんですよね。よく見ると溝が細かく入っているわけではないので、スピンをあまりかけずに前に飛ばすことを重視する狙いがあると思われます。ロフトは37度と8番アイアン並みに寝てはいますが、ヘッド形状はマレットパターそのもの。これは芝の上を滑ってくれそうですね」(中村、以下同)

画像: フェース面にはインサートが入っている

フェース面にはインサートが入っている

堀口は「グリップもかなりパター的ですよ」という。

「グリップの形状は円形でかなり太めですね。いろんなグリップの仕方ができそうです。ロフト37度のクラブとしてショットで使うクラブのように握っても良いし、本当にパターのようにグリップしても打てるのは面白いですね」(堀口)

実際、両者は各々慣れ親しんだパターのグリップでエグザクトチッパーを握って試打を行った。まずはピンまでの距離が18ヤードの設定で打ってもらったところ、両者ともキャリーは約5ヤード、トータル約18.1ヤードと、少しボールが浮いてからしっかりと転がって寄せることができた。

「構えるとフェースの後方にアライメントがあるので、本当にパターを打つ感覚で扱えますね。18ヤードはパターで打つには長い距離ですが、しっかりとピンを狙っていける感覚がありました。ソールがしっかり滑ってくれるので、パッティングのように振り子をイメージして振るだけで簡単に寄せられますね」(堀口)

中村も「同じロフト帯でも、8番アイアンで同じことをするより断然やさしい」という。

「ゴルフって、フルショットよりも力を抜いて打つショットのほうが難しいんです。こういったチッパーがあると、たとえばグリーンカラーにボールがあるけど、グリーンとの境目でちょっと狙いがズレてしまいそうだなといった状況でもラクに浮かせた球が打てるのは強いですね」(中村)

もちろん短めのアプローチだけでなく「振り幅を調節して打つと、ある程度距離のある場所からの寄せにも使えますね。僕の場合、40ヤードを打ったときにキャリーは33ヤードでした。大きめに振っても、ウェッジみたいにヘッドの重さを感じることができるで振りやすいですよ」と堀口。

欠点としては、お助けクラブだけに、そのためにクラブを1本抜く必要が生じる点だろうか。ただ、グリーン周りのアプローチに苦手意識がある方は、思い切ってチッパーを採用してみるのもひとつの手。まずは試打してそのやさしさを実感してみては?

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