これからの季節、ますます厄介になってくるのが元気に伸びた夏のラフ。女子プロ・青木瀬令奈を指導する大西翔太コーチによれば、夏ラフからでもUTで上手く打つコツがあるのだという。シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。みなさんはユーティリティクラブを使っていますか? 僕は常に3番と4番アイアン代わりのユーティリティ(以下UT)をバッグに入れています。個人的にはけっこう得意なクラブで、アイアンっぽく少しダウンブローに打つのですが、ラインも出しやすいしミスにも強くて助けられています。

ラフや少し芝が薄いようなライからでも打ちやすいので、もうUTのないゴルフってのは考えられないのですが、夏ラフにちょこっと沈んでたりすると、なかなか上手くミートできないんですよね。週刊ゴルフダイジェスト7/13号に「夏のラフはアイアンよりも断然UTです!」という記事がありました。ラフからUTで上手く打つコツが書かれているようですので、さっそく試してみることにしました!

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2021年7月13号で紹介されていた夏ラフからUTで脱出するコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2021年7月13号で紹介されていた夏ラフからUTで脱出するコツを実践!

この記事で打ち方を教えてくれているのはサントリーレディスで4年ぶりに優勝した青木瀬令奈プロと、青木プロを指導する大西翔太コーチ。女子プロといえばUT使いが本当に上手いんですよね。青木プロも「UTは9番アイアンよりピンに寄せる自信があります」なんて言っています。いまや6番アイアンも抜いてUTをバッグに入れている女子プロもけっこういますもんね。

では夏ラフでどのように打てばいいのでしょうか? まずUTだとトップ気味にあたってもボールが上がることを覚えておくことです。アイアンならトップでミスになるような当たり方でも、上下のミスヒットに強いUTならボールの赤道を打つくらいの感じでもしっかりとボールが上がってくれるんです。あとアイアンだとネックにラフが絡んでフェースが閉じたりするのですが、形状が丸いUTなら滑ってくれるのでミスになりにくい。そう言われると、たしかにUTのほうが楽に打てそうな気になってきます。

もう一つ気をつけることは、ラフに沈んでいるように見えるボールでも実は1センチくらいティアップした状態ってこと。沈んでいるように見えても、ボールと地面の間には空間があるってことなんです。なので「少し沈んでるから打ち込まなきゃ」って感じになっちゃうと、ついつい力んでしまって打ち込んでしまいます。

画像: 写真のように沈んでいるように見えても、実はボールの下には空間があります。打ち込んでしまうとフェースの上っ面に当たるので、横からトップ気味で打つような気持ちでちょうどいいです

写真のように沈んでいるように見えても、実はボールの下には空間があります。打ち込んでしまうとフェースの上っ面に当たるので、横からトップ気味で打つような気持ちでちょうどいいです

ラフでUTを上手く打つポイントは「お腹に力を入れて体と腕が同調したスウィングをする」ことなんです。そうすれば肩や腕の力みが取れるんですね。アドレスでは
【1】クラブを少し短めに持つ、
【2】少しスタンスをオープンに、
【3】フェースを少し開く、
【4】ボールを右足寄りに置く。
この4つを意識してアドレスし、あとはお腹に力を入れてコンパクトに振り抜けばいいだけです。

さっそくコースのラフで試してみました。今まではラフというだけで少し打ち込む意識だったのですが、実は浮いているという気持ちで打つと、かなり上手く打てるようになりました。ハーフトップでもボールが上がってくれるという気持ちで、横から払うくらいの気持ちで打つと僕は上手く打てました。今までは打ち込み過ぎだったようです。クラブを短く持つということも大事で、コンパクトに振っていくとミート率が高くなりました。お腹に力を入れることで、腕への意識が少なくなり、手打ちではなく、体全体で振れるのもいいですね。

画像: (左)ラフに沈んでいるように見えるとついつい手で打ち込みに行ってしまいます。(右)なるべく手の意識を捨てて、お腹に力を入れ、腕と体を同調させるつもりで打ちましょう

(左)ラフに沈んでいるように見えるとついつい手で打ち込みに行ってしまいます。(右)なるべく手の意識を捨てて、お腹に力を入れ、腕と体を同調させるつもりで打ちましょう

この「腕と体を同調させて打つ」という感覚がいまいち分からない人用に、大西コーチが練習方法を教えてくれているので、それもやってみました。その練習方法とは「クロウグリップ」です。パターでクロウグリップをやってるプロを見かけると思いますが、あの握り方をしてハーフスイングでボールを打つんです。右手が使えないクロウグリップで打つことで自然と体と腕が同調してくるんですね。

画像: クロウグリップで握ってクラブを振ることで手だけで振ることができなくなり、体と腕が同調したスウィングが体感できます

クロウグリップで握ってクラブを振ることで手だけで振ることができなくなり、体と腕が同調したスウィングが体感できます

打ってみましたが、これ難しいです。手だけで振ってもボールにまったく当たりません。手の意識をなくして、身体で振るようにするとなんとか打てるかなって感じです。いかに普段は手で打っちゃってるかってことですね。最初はどこにボールが飛ぶか分からないので、素振りから始めたほうがいいと思います。コースでも、なんか力みそうだな~って時には、ボールを打つ前にこの素振りをしてから打つと良いかもしれないですね。

実は最近ラフからのUTのショットに悩んでいたんです。どうしてもフェースの上っ面に当たってしまって距離が出ないことが多く、ちょっと沈んだラフからはUTは難しいな~と思っていたところに、この記事を見つけたので本当にありがたいです。とくに難しい打ち方をしなくてもラフから打てるようになったので助かりました。僕と同じような悩みのある方は、ぜひ一度試してみてください。

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