オリンピック女子ゴルフに日本代表として出場する稲見萌寧。そんな稲見を指導し、オリンピックでもキャディとして支える奥嶋誠昭コーチは、練習ラウンドで回った霞ヶ関カンツリー倶楽部の印象をこう語る。
「国内ツアーでは普段見られない、最近のアメリカンな感じのコースですね。短いホールもちゃんとあるし、長い距離のところもあって強弱がしっかりついてる印象です」(奥嶋、以下同)
奥嶋によれば、コースはフラットで回りやすいがバンカーのアゴは高く、くるぶし程度の長さまで伸びているラフも同様に避けたいところだという。
「芝は根が太く葉は多いので、ボールがすっぽり埋まったり浮いたりとライの判断が難しいです。ラフからはフライヤーより飛ばないことが想定されます。もし(ボールが)沈んでしまったら全然飛ばないでしょうね。バンカーはレーキの刃のほうでならしてる感じでアゴも高いですから、ティショットをフェアウェイのバンカー入れたら厳しいです」
グリーンに関しては今のところ速くはなく「硬さも含めて一般営業レベル」だと奥嶋。ただ「起伏が多くそこそこピンポイントに打てないとしんどいですね」と語る。
「パターは大きい起伏と微妙なアンジュレーションで切れそうできれなかったり読み間違いを起こしそうです。ちゃんとグリーンをチェックしておかないと厳しいですね。もちろんグリーンの硬さ次第ですが、パッティングも当然大事だけどショットの精度のほうが必要。正確なショットを打ち続けないと厳しいのは間違いないですね」
そしてコース自体の難易度もさることながら、日本の夏特有の暑さも選手たちを苦しめている。「昨日今日(7月25、26日)で9ホールずつ回りましたが、18ホールは(体力的に)キツイですね」と奥嶋。
金メダルへ向けて、日本代表の戦いはすでに始まっているようだ。