毎ショット計測するのではなく、使いどころを絞る
ゴルフにおいてスウィングの技術と同様に大切となるのが、ラウンド中のスコアマネジメント。とくにグリーンまでの残り距離や、池やバンカーなど避けておきたいハザードまでの距離がわかる距離計測器は、アマのみならずプロにとってもプレーの大きな助けとなる。
120切りを目指すビギナーの場合「自分にはまだ早いのでは?」と思ってしまうかもしれないが、兼濱によれば「もちろん120切りに必須ではありませんが、あればなお良いと言えるでしょう」という。
距離計測器にはレーザーを目標地点に当てて計測するレーザー式と、GPSのデータをもとにコースマップ画面に現在地点から各地点までの距離を表示できるGPS式の大きく2種類があるが、兼濱が初心者にオススメするのはGPS式だ。
「レーザー式はより高精度で、自分の狙いたい場所をピンポイントに測ることができるメリットがありますが、最大限に活用できるのは中・上級者の方なのかなと考えています。ビギナーの場合はそもそもどこを測れば良いのかわからないといった悩みも出てきやすいですね。GPS式ならコースマップでハザードの位置も見つつ距離がわかり、コース全体を把握しやすいのでオススメですよ」
ただし距離計測器を使う場合「使うポイントは絞る必要があります」と兼濱。
「まず、毎ショットごとに距離を細かく測る必要はないと個人的には思います。コース攻略に必要な情報量が多くなるということは、それだけ選択肢も増えるということ。すると、細かく考え過ぎて変な悩み方をしてしまったり、スロープレーの原因になる場合もありますからね」
逆に計測器を使ったほうが良いポイントは「自分が自信を持ってグリーンを狙える距離から」だという。
「グリーンは大体30ヤード四方ですから、自分がその範囲内に落とせるクラブが何番なのかをまず知っておきましょう。たとえばPWからなら30ヤード四方に落とせるな、と感じたらPWの距離以内からは正確に距離を測って打ちたいですね」
グリーンまでの距離を計測する場合は「もちろん傾斜にもよりますが、基本はセンター狙いで良いと思います」と兼濱。「もちろん飛び過ぎることもあるしショートし過ぎることもあるでしょう。とりあえずセンターを狙っておけば、前後15ヤードの幅に収まる確率が高まりますよ」という。
逆にグリーンを狙える勝負どころの距離までは割とアバウトでも良いと兼濱。では、そんな得意距離まではどう運べばいいのだろうか?
そこは、「コースにはグリーンまでの距離を示す掲示板が設置されていたり、乗用カートにモニターがついていて残り距離を確認できたりと、おおよその距離を把握する手段が用意されていますから、目安にしてみてください」と兼濱。次回のラウンドの際に、ぜひ実践してみてほしい。