ボールのつかまりが良くなり、浅く狙える
「元々パターはハイロフトが好きで、フェースが見えていないとつかまらない感じがしてどうも構えづらいんです。それと僕のミス傾向としてスライスラインでボールがつかまらなくて右に出てしまうことが多い。だからロフトを2~3度寝かせて今は5~6度くらいのを使っているんです。そうするとつかまりが良くなりますからね」(関、以下同)
ゴルフクラブはロフトを寝かせるとフェース面自体はターゲットの左を向きやすい。ドライバーのネックの調整機能でロフトを寝かせるとつかまりがよくなるのと同じ理屈で、パターもロフトを寝かせるとボールはつかまった(=インパクトでクラブ軌道に対してフェースがスクェアからほんのわずかに閉じた)状態になりやすいのだ。
また関がハイロフトにしている理由はもうひとつある。
「ロフトが寝るとインパクト直後にボールがスキップ(跳ねる)してから転がり始めますよね。つまり、少しの間は空中に浮いている。その間は当然ながら傾斜が関係ないので曲がりませんから、曲がり幅をあんまり読まなくてもいいんです。僕はラインを浅めに読みたいタイプですし、直接カップに入れたいというイメージが強いので、スキップによって曲がりが少なくなるほうがありがたいんです」
このチューニング、アマチュアゴルファーにも有効なのだろうか? 関は「ぜひ参考にしてほしい」という。
「僕のように『つかまえたい』『ラインを浅く読みたい』というゴルファーは一般的な目安が3度だとしたら5度までは寝かせてもいいと思います。その反対で引っかけのミスが出るゴルファーの場合は1度だけ立たせるように調整するといいかもしれません。ただ、最近のネオマレット系の大きいヘッド形状になるとロフトを寝かせすぎるとソールが素振りで地面に当たってしまうので気をつけてくださいね」
構えやすくて打感もいいけど、スライスラインでつかまらないというようにお悩みのゴルファーはロフト調整するだけでなにかいいきっかけをつかめるかも……? 興味を覚えたら、近くのゴルフ工房にパターを持ち込んで、相談してみよう。