「疲れている」ことを前提にしたスウィングをしよう
序盤・中盤は調子が良くても、なぜか上がり3ホールで急激にスコアが崩れてしまう、といった苦い経験をしたゴルファーは少なくないはず。その原因は「技術面ではなく単純に疲労によるミスである可能性が高いです」と兼濱は言う。
「1ラウンド=18ホールをこなすにはやはりある程度の体力は必要です。プレー序盤やお昼休憩を挟んだ後半スタート後の数ホールは練習通りにできても、上がり3ホールでは溜まった疲労によってスウィングが崩れてしまうことが多いですね」(兼濱、以下同)
とくに多いと兼濱が言うのが、疲労からダウンスウィングで体の左サイドへの体重移動ができずに右に残ってしまうパターン。するとスウィングの最下点がボールの手前にズレてしまいダフリの原因にもなるし、その状態から無理やり体を回して打つことで目標方向より大幅に左へ打ち出してしまうミスも起きやすいという。
とくに120切りが見えているペースだと「よし、上がり3ホール頑張ろう!」と意気込んでしまいがだが「まずラウンド終盤では自分が疲れていることを念頭にマネジメントを考え、実際に上がり3ホールにたどり着いたときに、疲労を改めて認識して一呼吸置くことが大切ですよ」と兼濱。
そしてミスを防ぐための対処法も単純明快。「疲れているなりゴルフをすることです」という。
「疲労しているなら無理に体力が万全な状態と同じスウィングをする必要はないです。ショット前にクラブの重さを感じながら連続素振りしてみると、過剰な力みや気負いに気付きやすいのでオススメですよ。ヘッドが地面と擦れる位置=クラブの最下点が普段とズレていないかチェックしてみて、もし普段のスウィングができていないなと感じたらスウィングスピードや振り幅を少しずつ抑えていきましょう。飛距離が落ちるぶんは番手を上げることでカバーできますよ」
自分の体の疲労度を冷静に判断し、楽なゴルフを心がければスコアもまとまりやすくなる。ラウンドの際は、ぜひ兼濱の教えをぜひ参考にしてみてほしい。