ヘッド下部に55グラムのウェートを配して球の高さも確保
キャロウェイが新たに発売するエピックシリーズの兄弟モデル「エピックマックスファスト」シリーズ。「ファスト」と名に付く通り、軽量仕様で振りやすさを重視した同シリーズにはアイアンもラインナップされている。
大きめのヘッドサイズで中空構造を採用し、7番でロフトは26度とかなり立った飛び系モデル。AI設計のカップフェースを採用し、ヘッド下部には約55グラムものタングステンウェートを搭載することで寛容性と同時にボールの高さも獲得。
大重量のウェートを搭載しながらもクラブ重量は7番で約336グラムと軽量仕様(スピーダーエボリューションforキャロウェイのRフレックスシャフトと組み合わせた場合)。ウレタン素材を内部に採用することで打感も向上しているという。
では気になるその性能はいかほどか。さっそくプロゴルファー・中村修と堀口宜篤に7番アイアンを試打してたしかめてもらおう。なおシャフトは純正のスピーダーエボリューションforキャロウェイのRフレックスと組み合わせて試打を行った。
飛び系だけどシャープな見た目
まず構えた段階で両者が驚いたのは、エピックマックスファストアイアンの飛び系らしからぬシャープな見た目だ。
「昔の飛び系ってもっとボテッとしているイメージでしたが、構えてみるとかなりスタイリッシュ。飛び系アイアンでイメージする顔ではないですね。シャープでイケメンだなという印象です」(堀口)
中村も「ヘッドサイズこそやや大きめですが、構えてみるとシャープ。ソールもそこまで厚いわけではなくて、見た目はアスリートモデルの5番という印象です」と語る。
ではさっそく2名の試打結果を見てみよう。なお試打はドライバーのヘッドスピードで40m/s程度イメージして打ってもらった。
【堀口のエピックマックスファストアイアン(7番)の試打結果】
HS35.5m/s キャリー158Y トータル167Y 打ち出し角16.2度 ボール初速49.6m/s スピン量4743回転
【中村のエピックマックスファストアイアン(7番)の試打結果】
HS36.2m/s キャリー163.7Y トータル170Y 打ち出し角16.1度 ボール初速50.7m/s スピン量4705回転
「まず直進性が高く、球が強いです。飛び系らしい飛距離、そして弾き感のある打感ですが、少し意外だったのがストロングロフトの割にボールの高さがしっかりと出ていること。スピンも入っていて、ランが出過ぎているということもありません。ただ見た目がシャープなぶん、ヘッドが分厚くやさしさも重視したモデルと比べると、寛容性という面では少し控えめですね」(堀口)
中村はヘッドの性能に加えて「純正シャフトも良い具合です」という。
「純正シャフトの『スピーダーエボリューションforキャロウェイ』はRフレックスのみのラインナップなのですが、かなり振りやすくてこちらのスウィングに対して素直に反応します。ヘッドスピードを抑えずいつも通りに振ってもしっかり戻ってきてくれますね。アイアンに限らずエピックマックスファストシリーズ全般に言えることですが、ただ軽量だから振りやすいのではなくシャフトの性能、ヘッドとのバランスもしっかり考えられているように感じました」(中村)
まとめると、飛距離性能と寛容性も高めながら、シャープな見た目と振りやすさも兼ね備えたというのがエピックマックスファストアイアンだ。ぼてっとした見た目のアイアンに比べるとミスヒットへの強さに振り切っているわけではないが、そのぶんだけシャープで、しっかりと「アイアンらしさ」がある。
ではどんなゴルファーにオススメなのだろうか。
「飛距離は欲しいけど、見た目にこだわりたいという方にオススメです。今回試打したスピーダーエボリューションforキャロウェイシャフトとの組み合わせも、Rフレックスだからと敬遠せず試してみてもらいたいですね」(中村)