国内女子ツアー「NEC軽井沢72トーナメント」の初日は、小祝さくらが8バーディノーボギーの64の8アンダーで、2位と3打差のロケットスタートを切った。女子プロたちのプレーの模様を、プロゴルファー・中村修がレポート。

昨年、笹生優花選手が持ち前の飛距離で初優勝をつかんだ姿がまだ記憶に新しい今大会。初日は気温が16度の雨模様と寒さを感じる天候で、距離が長く感じられました。

なんといっても注目は、東京オリンピックで銀メダルを獲得した稲見萌寧選手、前試合で初優勝を果たした吉田優利選手、賞金ランク1位の小祝さくら選手の豪華なペアリングでしたが、爆発したのは小祝選手でした。

画像: 国内女子ツアー「NEC軽井沢72トーナメント」初日を終え、トータル8アンダーで単独首位に立つ小祝さくら(写真/Getty Images)

国内女子ツアー「NEC軽井沢72トーナメント」初日を終え、トータル8アンダーで単独首位に立つ小祝さくら(写真/Getty Images)

前半を2アンダーで折り返すと、後半は12番から6連続バーディ。17番パー3ではあわやホールインワンのショットも披露するなど、ショット、パットがかみ合い、久しぶりに小祝選手らしいゴルフを見せてくれました。ラウンド後の会見では、先週のオープンウィークの間に調子がよかったころの動画や優勝した試合の録画を見ながら、北海道のホームコースで調整したことを要因に挙げていました。

印象的だったのは、「(影響が)大きかったのはテークバックの位置で、大きくなっていたので少しだけ浅くするイメージに変えました」という一言。

どうやら、体の運動量に対して腕の運動量が少し大きかったようです。そこを修正したことで非常にバランスよく振れていて、雨で柔らかくなったグリーンを見越してピンまでの距離をキャリーで攻める距離感も抜群でした。

バーディを量産したもうひとつの要因は、今週から投入した北海道の「地クラブ」のパターにもあったようです。4番までは「今週から試していた」というクロスハンドグリップでプレーし、「しっくりこなかった」と5番からは元の握り方に戻したことがバーディラッシュにつながったようです。

もちろん、稲見萌寧選手の銀メダル獲得も大いに刺激になったようです。小祝選手の強いところはそういったモチベーションを生かし、結果に結びつけるところです。賞金女王を狙うと公言していますので、2020-20221年シーズンの終盤戦に向けていいスタートを切れそうな予感がします。

同組の吉田優利選手は3バーディノーボギーの3アンダー9位タイ、稲見選手は2バーディノーボギーの2アンダー16位タイで終えています。

2位は3打差の5アンダーに酒井美紀、辻梨恵、穴井詩の3選手、4打差に4選手が並ぶ混戦模様になっています。明日も雨予報なのでキャリーでピンを攻める積極的なマネジメントが必要になるでしょう。サンデーバックナインで見せてくれるドラマを楽しみにしています。

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