初日から降り続く雨の2日目。練習場で稲見萠寧選手を撮っていた午前8時15分に競技中断の知らせがあり、稲見選手を含めそこにいたすべての選手がクラブハウスへと引き揚げて行きました。それから1時間後に競技中止の知らせがあって、その時点で36ホールの短縮試合の流れになったNEC軽井沢。
ホテル帰着後の夕方に届いた知らせによると、最終日は2ウェイの8時スタート。翌日曜日の朝早くにコースのプレスルームに着くと、予定変更で10時スタートとのこと。ありゃ、はやく来すぎた。雨足はまだ強い。8時になるとアウトインではなくインのみのスタートで27ホール競技へ変更。もはやギリギリの綱渡りの進行の様相。
午前10時。スタートを迎える時間になると雨足が弱まってきました。これまでの雨量を考えると、コースメンテナンス素人の私たちには、再開は厳しいのでは、と思える程の金曜からの雨でしたが、懸命のコース整備をインの9ホールに集中させての再開です。
1組目10番10時スタートを皮切りに、最終組が13時50分で全24組、9ホールの短縮決戦。雨雲状況とコース状況、それらが合わさった現況が大会再開に必要な要素です。
リーダーを追いかける選手は、ターゲットであるリーダーである小祝さくら選手の8アンダーにいかに近づけるか、追い越せるか。片やリーダーは、ひとつのボギーが致命傷となるシビアな戦いです。
早いスタートの選手を撮りながら13番3打目地点で最終組を捕まえました。小祝選手はここまですべてパーです。往々にして爆発的スコアの翌日はおとなし目の成績になるものですが、ここまではその轍にハマっているかな。否、ボギーは打っていなし、13番とはいえまだ3ホールを終えただけ。
3打目は左ラフからで、9番アイアンでベタピンです。初バーディがきました。これで9アンダー。
続く14番。ティショットの1Wはフェアウェイ左。足はラフに掛かってる2打目。また9番アイアンです。ピン奥にオン、それを決めて連続バーディです。優勝がはっきり見える10アンダーに伸ばしました。
15、16、17番とパーで終え、最終ホール。1Wのティショトは右ラフへ。そこからグリーン右手前に乗せ、そのバーディパットを外すも、パーパットを決めて優勝。いつものように右手親指人差し指で帽子のつばを掴む仕草。(もうちょっと大きなアクション欲しいなー)と思いつつも安定の小祝流仕草。私にとっては今年の開幕戦以来に立ち会う小祝選手の優勝でした。
去年から続くコロナ禍に、記録的な豪雨が重なった今年のNEC軽井沢。内心では競技が不成立になるんじゃないかな、と思ってましたが。最終日の雨足が弱まった好機を逃さずにコースメンテナンスを集中して9ホールに注力したコーススタッフの方々や大会関係者には賛辞を送ります。
撮影/姉崎正
2021年8月16日19時35分 文章を一部修正いたしました