「パーシモン・ドラコン選手権」開幕!
ユージ:今やドライバーと言えば複合素材の大型ヘッド、みたいなモデルが主流ですが、昔は柿の木=パーシモンが素材として主流だったんですよね。
小井土:そうですね。今はヘッド体積460ccのドライバーが多く出ていますが、だいたい30年まえくらいの平均的なパーシモンヘッドは190~230CCくらい。長さは43~43.5インチで重量は330~350グラムほどでした。
ユージ:当然飛距離性能も今と比べれば劣ってしまうわけですが、ドラコンプロならどれくらい飛ばせるのかな、っていう素朴な疑問がありまして。マグレガーの「スーパーターニー」というモデルを用意していただいたので、ちょっと、持ってみてくださいよ。
小井土:うわ、小っちゃい。ヘッドがボールの大きさぶんくらいしかないように感じますね。
豊永:小さい……。コレが実際に振ってみてどうかですよね。
ユージ:ちなみにダスティン・ジョンソン選手(以下DJ)は、過去SNSで「パーシモンで打ったら290ヤード飛んだ」と呟いているんです。
小井土:ダスティンで290ヤードですか!
豊永:そりゃあ、ダスティンは超えないといけないですね。
ユージ:じゃあ、打倒ダスティン! 290ヤード超えを目標に飛距離対決してみましょう!
DJ超えはなるか!? ドラコンプロがパーシモンドラコンに挑戦!
――3人による『パーシモン・ドラコン選手権』開催。ドラコン同様に3名がそれぞれ6発ずつ打ち、キャリーとトータル飛距離を測定することに。一番打者の小井土プロだ。
小井土:普段のドラコンであれば、アッパーで打ちたいのでラウンドするときよりも長めにティアップしたりするのですが、パーシモンだとヘッドが小さいのでショートティですね。
豊永:普段は滅多にお目に掛かれないセットアップですね(笑)。さっそくお願いします!
【小井土プロの結果】(☆印が最高記録)
1:飛距離260.1ヤード
2:飛距離321.7ヤード(☆)
3:飛距離308.6ヤード
4:飛距離301.7ヤード
5:飛距離303.8ヤード
6:飛距離303ヤード
ユージ:小井土プロの最長記録は、キャリー289ヤード、トータル321.7ヤードでした。2球目でDJ超え、やっぱドラコンプロって凄いわ! その小さいヘッドで芯を食ったとかって感触でわかるんですか?
小井土:いや、微妙です。今のドライバーは反発する感じがインパクトであるんですけど、パーシモンは弾く感じがまったくないです。でも、いつも通りに打ちましたけど意外とつかまるんだなと思いました。
ユージ:そうですね。スピン量もだいたい2800回転くらい出ていて、小井戸さんはドラコンの時の回転数は1000台後半でしたから、それに比べると多いですね。
小井土:スピン量もそうですが、やはりヘッドが小さいのでミートさせるのが難しい感じは若干しますよね。
ユージも挑戦! 300ヤード超えはなるか?
――二人目はユージが挑戦。「僕はこれはドライバーじゃなく、UTだと思って打つようにします」との作戦を立てて、いざスタート!
【ユージの結果】(☆印が最高記録)
1:飛距離247.7ヤード
2:飛距離256.5ヤード
3:飛距離259ヤード
4:飛距離294.4ヤード(☆)
5:飛距離242.5ヤード
6:飛距離265.9ヤード
ユージ:4発目はけっこう飛んだけど、300ヤードは行かなかったですね。
豊永:4球目はつかまりましたけど、スピンが入ったぶんロスしていますよね。スピン量を抑えるために、ボールの位置とかを調整しても良いのかなと思いましたけど。
ユージ:球を打ち込む癖があって、それでスピン量が増えちゃうんですかね。それは球から離れて構えたほうがいいんですかね。
豊永:そうですね、ちょっと離しても良いと思います。
ユージ:じゃあ今度は少し左足寄りにセットしてもう一回だけ打ってみます。
小井土:――打った感じはどうでしたか。
ユージ:距離は落ちますけど、良い感じに打てました。でもパーシモンって思ったよりもすごく難しいわけではないですね。打感は、ちゃんと当たれば軽い。ミスへの許容性は少なくて、ちょっと芯からズレると手に伝わってくるけど、振りづらいという感じはまったくないですね。
小井土:そうですよね。
ユージ:最初に言ったように、ドライバーと思わず、UTと思って振れば逆にちょっとデカい感じがするので良いかなって思います。
小井土プロの記録を上回ることができるか!? 豊永プロの挑戦
ユージ:最後は豊永プロですね……うわっ、豊永プロの巨体でパーシモンを握っていると、より小さく見える!
小井土:アイアンを構えているみたいです(笑)。
豊永:ダスティンの290ヤードは小井戸さんが既に越えていますから、330ヤードを目指して頑張ります!
【豊永プロの結果】(☆印が最高記録)
1:飛距離312ヤード
2:飛距離303.1ヤード
3:飛距離318.3ヤード
4:飛距離297.9ヤード
5:飛距離322.2ヤード(☆)
6:飛距離304.4ヤード
ユージ:優勝は322.2ヤードの豊永プロでした。おめでとうございます!
豊永:ありがとうございます!
ユージ:パーシモンをマン振りしてみて、どうでしたか?
豊永:今でいう3WとかUTくらいのクラブ長と重量という印象ですね。ヘッドが小さいぶん、空気抵抗が少ないので、インパクトゾーンの感覚だったりがちょっと違うなとは感じました。あと、フェースインサートに溝が入っているのでスピンが入りやすいのかな、とは思いました。
ユージ:あ~、そういうことなんですね。だから曲がりやすいんだ。
豊永:そう。昔の人はスピンを入りやすくするようにこの溝を削って深くしたりと工夫していた記憶があります。
ユージ:そうなんだ。
豊永:あとヘッド体積が小さいし、今のクラブみたいに空気抵抗とか考えて作っていないので感性モーメントがないぶん、ヘッドが返りやすかったり開きやすかったりしますよね。
ユージ:つまり、弾道やボールの高さはコントロールしやすいけど、でもそのぶん難しくなるというわけですか。
豊永:そうです。インパクトでフェースの開閉を上手く合わせないといけないから、そのぶん、難しくなります。でもこれだったらフェアウェイからも直ドラができそうですね。
小井土:僕も新鮮でしたね。小ぶりなヘッドでどこまで飛距離が出るのか、記録更新をこれからもチャレンジしてみたいですね。
ユージ:ドラコンプロはやっぱりスゴいことが良く分かりました。このパーシモンで300ヤードを軽々と越えましたからね。そして、第二回もぜひやりましょう!
2021年8月25日12時20分 文章を一部修正いたしました