フェース面に配置されたバー状の突起でスピン性能アップ
テーラーメイドが新たに発表したニューウェッジ「MG3」。人気シリーズ「ミルドグラインド」シリーズの最新モデルで、ナンバリングされているモデルとしては2019年発売の「MG2」以来、約2年振りの新作となる。
形状については「クラシカルなティアドロップ形状で、構えてみるとすごく座りが良いですね。ペタッとソールできてストレートに構えられます」と堀口。そして最大の特徴が今モデルから搭載された、フェースの溝と溝の間に配置されているバー状の突起「レイズドマイクロリブ」だ。
「フェース面にある突起は目で見てわかるくらいで、実際に触るとより凹凸を明確に感じます。これはもうスピンがかかるでしょ、と言った感じです。プロからの要望によって実現した“フェース面だけノーメッキ”仕様はMG2から踏襲されていて、手入れが簡単なのも良いですね」(堀口、以下同)
ではそのスピン性能はいかほどか。堀口が58度、スタンダードバウンスのモデルで試打した結果は以下の通りだ。
【堀口のMG3ウェッジ(ストレートバウンス、58度)の試打結果】
スピン量10720回転 キャリー75.6Y トータル75.6Y 打ち出し角33.9度
「フェース面の突起の部分に、ちゃんとボールが食い込んだ跡が残りますね。溝に加えて突起もスピンをかけてくれているのがわかります。実際フルショットではスピン量が1万回転を下回ることはなく、すごく安定していました。打感もノーメッキならではの柔らかさがありますね」
加えて、フェースを開いた状態で打っても「開いたぶんだけかかる印象です」という。
「まず開いて構えても歯(リーディングエッジ)が出てこないし、ピタッと接地できるからトップするようなイメージが湧いてきませんね。フェースを開いて大体40ヤード前後を打っても7500回転前後。短い距離を打ってもしっかりスピンがかかります」
一通り試打を行った結果「やはりフェース面の突起によってスピンがかなりかかりやすくなっていますね」と堀口はまとめる。
「これだけスピン性能が高いと、ある程度ミスヒットしてもしっかりスピンがかかってくれるのはうれしいところですね。もちろん単品ウェッジなのでやさしい性能を持つアイアンセットにラインナップされているウェッジに比べるとオートマチックではないですが、アマチュアの方でも十分使いこなせますし、上級者にとってはより扱いやすく感じるモデルだと思います」