「上達するミス」と「上達しないミス」とは!?
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフってのはミスのスポーツです。プロだってミスをするわけですから、僕たちアマチュアなんてのは、ミスしかしてないと言ってもいいかもしれません。しかも同じようなミスばっかり連発していませんか? はっきり言って、同じミスを繰り返しているうちは上達しません。
でも、いつもとは違うミスを積極的にすることで、上達することができると週刊ゴルフダイジェスト9/14号の”知っていますか?「上達するミス」と「上達しないミス」”という記事で北野正之プロは言っています。それっていったいどういうことでしょうか?
北野プロは同じミスを繰り返すことは絶対にNGだけど「真逆のミス」は積極的にやるべきだと言っています。たとえば、いつも右に曲げて林に打ち込んでしまう人は、左に曲げて左の林に打ち込んでみましょうということです。ザックリばかりする人はトップをしてみる。パットがショートする人はオーバーしてみましょうっていうことですね。でもそんなことでいつものミスがなくなるのでしょうか?
そもそもミスをしようとしてミスしてる人はいないので、たとえばパットをショートしてしまうのも、しっかり打とうと思っているのにショートしてしまっているわけです。それを次は届かせようと思っていても、今までも届かせようと思っていて届かないのだから、その繰り返しではまたミスを犯します。そこで大オーバーするくらい打つわけです。一度オーバーしてみないと、感覚のズレを修正することができないというわけです。あえて真逆のミスをすることで正しい動きや、感覚がわかるようになるということなんですね。これが「上達するミス」ということです。
では、どういうミスの練習をすればいいのでしょう。北野プロが紹介している練習をいくつか試してみました。
まずはスライスに困っている人がやるべき練習。スライスに悩んでいるということはボールがつかまらないということですから、徹底的につかまえて、左にボールを曲げること。アイアンのフェースを思いっきりかぶせて構え、そのまま打って練習場の左のネットに当てるくらいのフックを打ちます。
やってみましたが、なかなか左のネットに当たるくらい曲げるのは難しい。最初はこわごわ振るので、余計に曲がってくれないのですが、思い切って振れるようになるとだんだんフック回転が強くなってきて左にギューンと曲がりだします。
その感覚が分かってきたら、フェースの向きを少しずつスクエアに戻していき、最後はまっすぐに構えて左に曲がるボールを打ちます。これができるようになったらボールをつかまえることができるようになっているので、スライスすることは減っていくと思います。
注意することはアウトサイドイン軌道で左に曲がってもカット打ちは直らないので、なるべく真っすぐに飛び出してから曲がるボールが打てるように練習したほうがいいですね。
次はダフリやトップを直す練習。自分とボールとの距離を近くしてみたり遠くしてみたりして打ちましょう。僕の場合は近いとダフリ気味に、遠いとトップ気味になりました。そしていつもより右足寄りにボールを置いて打ってみると、ヘッドが上から入りやすくなるので、ダフりにくくなります。どこにボールを置いたときにどういうミスが出るかを把握すれば、シチュエーションによってミスが出にくいショットを打てるようになるんじゃないでしょうか。僕は少し右足寄りにボールを置いたときが一番つかまりがよくてつかまった球が出ることに気づきました。
最後にドライバーでのミスヒットが多い人がやるべき練習。一生懸命にフェースの真ん中で打つ練習をするよりは、あえてトウ側やヒール側で打つ練習をしてみましょう。そうすることで、フェースコントロールが徐々にできるようになり、真ん中で打つという感覚も分かってくるはずです。
これもいろいろと試しましたが、けっこう難しい。僕の場合はトウ側に当たるミスがけっこう多いので、あえてヒールで打つようにしてみましたが、意外と真ん中あたりに当たってしまい、なかなか「どヒール」って当たりになりませんでした。わざとトウやヒールで打つって難しいんですね。
これもボールの位置や、ヘッドを置く位置などをいろいろと変えながらやってみると、だんだんとフェースのいろんなところに当てられるようになってきて、ミスの傾向も分かってきました。フェースの上下にも当てられるようになると、ラウンドでも低い球を打ちたいときとか役に立ちそうです。
いくつか、あえてミスする練習をやりましたが、これをやっておくことで、ラウンド中にミスが出たときに対応ができるようになるんじゃないかと思いました。練習場でいい球を一生懸命打つよりも、積極的にミスをする練習をするほうが本番には役に立つものなんですね。ぜひみなさんも自分のミスの傾向を把握して、その逆の練習をやってみてください。