トップは大里桃子。1打差で脇元華、野澤真央、篠原まりあが追走
会場となるゴルフ5カントリー 四日市コースはフェアフェイが広く、グリーンも比較的傾斜が少ないため、「ティショットをドーンと打ち、ピンをデッドに狙うゴルフが要求される、バーディ合戦になるコースです」と、吉田優利選手のキャディを務めるプロキャディの先崎洋之氏から聞いていましたが、初日はまさにその通りの展開で、3アンダーまでに28名の選手が入っています。
雨の影響でランが出ず、コースは長くなっていますが、そのぶんグリーンが止まるので積極的にピンをデッドに攻めた選手が上位に入っているようです。
今大会では、小祝さくら、稲見萌寧選手の賞金ランク1位2位の同組対決や、オリンピックの解説などで韓国に戻っていたイ・ボミ選手の約2か月ぶりの復帰、飯島茜選手の久しぶりの参戦など話題が盛り沢山。
ですが、残念ながら稲見選手は前半で虫に刺された影響で9ホールを終えた時点で棄権となりました。小祝選手は3アンダー15位タイ、イ・ボミ選手は1アンダー39位タイ、飯島茜選手は1オーバー76位で初日を終えています。
首位の大里桃子選手は3週前の「NEC軽井沢72トーナメント」からアイアンの調子が上がってきたことでボギーを打つ回数が減ったといい、パットも好調で危なげないプレーで首位に立ちました。そして、もう一人パットが好調だったのが首位と1打差の2位タイにつけた脇元華選手です。
脇元選手は昨年、飛ばし屋の仲間入りをするくらい飛距離を大幅に伸ばしたこともあり、今季の活躍に注目していましたが、なかなか思うような結果に結びついていませんでした。飛距離を伸ばしたことで100ヤード以内の距離感にズレが生じて上手くかみ合わなかったようです。そして、パットについてはアームロック式のパターを投入したとラウンド後の会見で話しました。
「2年くらい前からパットに悩み、NEC軽井沢72トーナメント(8月13〜15日)のときにアームロック式のパターを作ってもらいました。(翌週の)CATレディースからクロスハンドで練習し始めてから、良かったころの感覚が戻ってきました」(脇元華)
車のトランクには6、7本のパターが入っていというくらいとっかえひっかえの状態だったとも話していましたが、アームロック式のパットを採用したことできっかけをつかみ、一気に初優勝にまで手が届きそうな予感がします。
さらに2打差の5位タイグループも初優勝を狙う松田鈴英、木下彩、植竹希望選手といった選手たちが虎視淡々と上位を窺っています。週末も雨の予報になっているので、フェアフェイを確実にキープして、最後までピンをデッドに攻めた選手がバーディ合戦を制するのではないでしょうか。新たなヒロインが生まれるのでしょうか、楽しみです。