男子プロの片山晋呉や谷原秀人らが使用したことでも大きな話題となった2008年発売の初代エッグスプーン。甲高い打球音、そして一般的なフェアウェイウッドと異なりクラウン後部が削ぎ落され平坦になった特徴的なヘッド形状を覚えているゴルファーも少なくないのではないだろうか。

プロギア「エッグスプーンブラック」(写真はロフト15度のモデル)
そんな初代エッグスプーンが、そのヘッド形状を継承しつつ最新技術によって飛距離性能とやさしさがさらに高められた「エッグスプーンブラック」として復活。やさしさを重視したモデルが多かった近年のエッグシリーズのイメージを払拭すべく、やさしさはありつつもプロレベルのハードヒッターも扱えるクラブに仕上がっているという。

初代エッグスプーンの独特なクラウン形状を継承し、低重心化
前述の通り独特なヘッド形状はエッグスプーンブラックでも初代と同様で、ヘッドの低重心化に貢献。クラウンらしい丸みを帯びた部分と平坦な部分の境目は黒のカラーリングによって違和感なく構えられるよう工夫。プロ・上級者も構えやすいストレートに構えやすいアドレスルックを備えている。

クラウン後方が削がれた独特な形状だが、構えるとアウトラインは一般的なフェアウェイウッド。クラウンの丸みのある部分と平坦な部分の境目が黒色であることで違和感も少ない
そしてソールには68.5グラムと大重量のタングステンウェートを搭載することで、低・深重心設計を徹底。これにより低スピン・高打ち出しを実現し、重心距離も長めになることで左へのミスも減少するという。

ソールには68.5グラムものタングステンウェートを搭載することでさらに低・深重心化
初代エッグスプーンは、その圧倒的な飛距離で人気を集める一方、まるでバケツの底を叩いたような打音がすることから、賛否両論好みが真っ二つに分かれた“とがった”モデルだった。そのとがった性能を踏襲しつつ、最新モデルは打音にも改善が施されているという。

フェースはCNCミルド加工で高反発性能を実現
スプーンとモデル名にある通り、ロフトラインナップは3番ウッドに相当する15度、そして最近数を増やしつつある3番をさらに立たせた13.5度の2種類。つまり実質3番ウッドのみの展開というわけだ。
エッグシリーズというと、最近ではヘッドスピードの低いゴルファーでも飛ばせるお助けクラブ的イメージがあったが、今回のモデルはプロ使用も想定していることからも、ツアーでの人気からヒットにつながった初代エッグスプーンへの“原点回帰”的モデルと言えるかもしれない。実際、国内男子ツアーでは契約外の中西直人がすでに実戦投入済み。目下テスト中の選手もいるようだ。
価格は6万3800円(税込)。初代の衝撃再びとなるか、注目の1本だ。