9月17日から3日間の予定で開催される「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」。2年前に8打差を大逆転で優勝した渋野日向子の練習ラウンドにプロゴルファー・中村修が密着レポート。

軽い打ち下ろしの383ヤードで残り72ヤード地点まで飛ばした

全英女子オープンからの渋野選手にとっては全英女子オープンから帰国し復帰第2戦となる今大会。2019年の今大会では最終日に20位タイからスタートし8打差を逆転しての優勝を果たしましたので記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。

画像: スウィング改造が進み、飛距離が伸びてきたという渋野日向子(写真は2021年の住友生命Vitalityレディス 東海クラシック)

スウィング改造が進み、飛距離が伸びてきたという渋野日向子(写真は2021年の住友生命Vitalityレディス 東海クラシック)

キャディと二人で練習ラウンドする渋野選手に9ホールついて歩くと、スウィング改造も次の段階へと進んでいると感じました。3月、7月、9月とツアー会場で見て来ましたが、球の高さや飛距離も7月に比べても伸びて来ています。

インコースの13番パー5のティショットでアゲンストの中250ヤード以上飛ばしたと思いきや、14番、383ヤードのパー4では軽いドローボールで残り72ヤードの地点までボールを運びました。このホールは大して打ち下ろしでもありませんし、風も軽いフォローでしたがそこまで影響するほどではありませんでしたので、たしかに飛距離が出るようになっていると感じさせられました。

「振れるようなってきた」という最近のコメントの通りにスウィング改造当初よりも飛距離は伸び、アイアンもスピン量や球の高さも出てきているように見えました。飛距離が伸びてきている状態で縦距離の距離感も合わせるために、様々なクラブで様々なライや風から実際に打ちながら距離感をすり合わせるように練習ラウンドをしていました。

それとグリーン周りでは3本のウェッジを持って想定されるピン位置によって、クラブを選択し上げたり転がしたりとラフの感触、落ちてからの転がりを確かめていました。ウェッジの本数を増やしたことで打ち方はシンプルになりますが、選択肢が増えるぶん状況に応じてどのウェッジを選ぶのがベストかということも重要になります。しかし、その選択も国内だけでなく海外のコースでの経験も積んできたことでベストなウェッジを選択し確実に寄せられるようになってきているように感じます。

画像: グリーン周りからは3本のウェッジで練習(写真は2021年の住友生命Vitalityレディス 東海クラシック)

グリーン周りからは3本のウェッジで練習(写真は2021年の住友生命Vitalityレディス 東海クラシック)

そうなるとあとはパッティングということになってきます。しかしそれもショットやアプローチが良くなってくることで、練習も含めてパッティングに集中できるようになるのでパッティングも徐々に調子が上がってくるはずです。

8打差を逆転した相性の良い大会ですから、自ずと期待も高まります。しかし、残念ながら明日の初日から雨の予報。グリーンは止まるようになるでしょうが例年以上にラフが深いのでコンディションに対応できるかがカギになりそうです。どんな初日になるか見届けたいと思います。

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