「重たいグリーンでは、ストロークのスピードが速くなる状況を作ってあげるといい」と吉田。
「重たいグリーンでは振り幅やストロークリズムなど自分の感覚を変えてアジャストしようとすることが多いと思いますが、それは感覚の狂いにつながります。そこでオススメなのが、もしできるならパターのウェートを1個外すこと。ヘッドが軽くなりますから感覚を変えなくても自然とヘッドスピードが速くなる。結果的にボールが飛ぶ(転がる)ようになるというわけです」(吉田、以下同)
ドライバーでもソール面に付属している可変ウェートを外すとヘッド重量が軽くなり、ヘッドスピードが上がることもある。同様に、パターのウェート外しはヘッドが軽くなるためヘッドスピードが上がり、転がりがよくなるというわけ。シンプルだが、これが効果的なんだという。
「その際、ウェートを外す場所がポイントになります。たとえば、ヒールとトウ側にウェートがあるパターであればトウ側のウェートを外すのがオススメ。そうすることで重心距離が長くなり、ヘッドが返りにくくなりますから、左への引っかかるミスは出にくいくなるんです。ヘッドが軽くなると引っかけのミスが怖いですが、この方法だとそれを防ぎつつ、ヘッドスピードを上げられるんです。ちなみに、私自身がプライベートのラウンドで実際にやっている方法です(笑)」
では、ウェートがついていないパターを使用していたり、ついていても外せないタイプの場合どうすればいいか?
吉田は、「重たいグリーンと速いグリーンで使い分けられるように2本持つことを勧める」という。
「選び方のコツとしてはヘッド重量が15グラムほど違うものが理想的です。ゴルフ場によってグリーンの速さが異なりますが、毎回パターではなく自分の感覚を変えていたら”自分の感覚”がなくなってしまいます。14本のなかでパターはよりフィーリングが重要になりますから、自分の感覚ではなくパターを変えるほうがシンプルですから」
高速グリーンと激重グリーンでは、同じ10メートルを打つのでもタッチは大違い。たしかに、パターを変えるだけでアジャストできたらラクだ。
ためしに、中古ショップで安く売られている古いパター(ヘッドの軽いものを見つけやすいはずだ)を、重いグリーン対策として手にとってみても面白いかもしれない。