「ミスショットをとり返そうとしないことが100切りにつながる」とスウィングコーチ・関浩太郎はいう。
「たとえば、パープレーで回りたいという目標があるゴルファーはボギーを打ってしまったら、ボギーの数だけバーディをとる必要があります。だけど、100切りを目標としているのであれば、ダボやトリを叩いたとしても、その分をとり返す必要はまったくありません。だって、100切りを達成するなら27オーバーまで叩いて問題ないんですから」
よく言われることだが、100切りに必要なのは半分ボギーで半分ダブルボギー。だからこそ、ダブルボギーを打っても問題ないのだ。なのに、「ダボを打ったからなんとか次はパーで上がろう」と無理をすることがスコアを崩す原因となる。
なぜスコアを取り返そうとするとスコアを崩すのか。それは無理攻めをするからだ。たとえばティショットを林に入れた状況。大人しく真横に出せばダボで済むところ、無理にグリーン方向を狙ってトリ、ダブルパーにしてしまう。ましてや二桁のスコアを叩いてしまうと、さすがに100切りに黄色信号が灯る。
とはいえ、やはり1打でも少なくホールアウトしたい! と思うのがアマチュアゴルファーのサガだ。そこで関は「自分のパーを決めることが効果的」だという。
「ゴルフはボールをカップに入れるまでの規定打数が決まっていますが、自分のなかで規定打数を決めるんです。たとえば、100切りが目標の場合は前半をパー49、後半はパー50だと考えて、自分のなかで各ホールの規定打数を決める。本来はパー4だけど、私は6打でホールアウトできればパーだ、というように考える。考えるだけでなく、スコアカードの『パー』の欄を書き換えるのがオススメです」
そもそもパーの数の通りにプレーできればパープレーなわけで、超上級者しか達成できない。100切りを目指すゴルファーにとってはそもそも意味のない数字なのだ。初心者にとっては難しパー5は全部パー7。パー4も5ホールはパー6、残りはパーの数に1を足してみる。
これだけで、スコアを取り返そうとしたり、ミスを取り返そうとする気持ちに少しは歯止めがかかるはずだ。この“少しは”がポイントで、あと1打、あるいは2打で100切り……というゴルファーには効果的となる。
100や101は出したことがあるが99がない、という人は一度試してみるといいかもしれない。