「ちょうど4年くらい前から打ったボールが見えにくいと感じるようになったんです。そこで、イエローボールを使ってみると、落ち際やグリーン上でも見やすくて今も使っています。(白い円状のアライメントがある)2ボールパターを使用しているので、ボールだけ黄色いのはどうかな?と最初は思いましたけど、すぐ慣れちゃいましたね」(田村尚之、以下同)
そう話すのはブリヂストン「ツアーBX」のイエローボールを使用し、日本シニアオープンでは10位タイの成績を残したプロゴルファー・田村尚之。「今は白いボールは使わない、イエローだけですね」(田村)という。
実際、日本シニアオープンでは中嶋常幸、プラヤド・マークセン、桑原克典、佐藤えいちといった選手たちもイエローボールを使用。ほかにも多くの選手が使用していた。このように多くのシニアプロたちがイエローボールを使うのは「やはり見やすいから」というのは、タイトリストのボールフィッティングスペシャリスト・向井伸吾氏だ。
「黄色はベテラン勢に多く使われていて、その理由は見やすいからというケースがほとんどです。タイトリストの『V1』を使用する藤田プロは白いボールから黄色いボールにスイッチした理由に『落ち際まで見えるから』と理由を挙げていました。やはりプロにとって落ち際までしっかりと見えることが重要ですし、それに対応できるのが黄色いボールだったということだと思います」(向井)
ちなみに、日本シニアオープンでタイトリスト「プロV1」のイエローボールは清水洋一が使用。「プロV1x」は室田淳、柳澤伸祐、冨永浩、奥田靖己、高松厚、久保勝美が使用していた。
と、このようにシニアツアーでは多くの選手がイエローボールを使用しているため「逆に白を使おうかな、という選手もいるくらい」だと前出の田村が言うほどの人気なのだ。
それにしても、イエローボールを使用することで「見やすくなる」メリットがあるのはわかったが、デメリットはないのだろうか?
「デメリットを挙げるとすれば、色が違うだけでイメージや印象が変わるため、感覚に違和感を覚えやすいことでしょうか。具体的には、打感を硬く感じるケースが多いです。とはいえ、もちろん、色が違うだけですから、性能はもちろん打感も実際は変わりません。藤田プロも硬く感じると話していましたが、目をつぶってランダムに打ってもらったところ、硬さの差を感じなかったということで納得してもらい、今も使っていただいています」(向井)
落ち際までしっかり見えることは迷いなく振り抜ける安心材料になる。「最近、ボールが落ち際まで見にくいな~」と感じている白ボールユーザーは、一度イエローボールを試してみてはいかがだろうか?