パナソニックオープンでアマ優勝を果たした中島啓太はどんなクラブを使ってる? 気になる使用クラブを紹介!

パターはキャメロン、あとの13本はテーラーメイド

まずドライバーはテーラーメイドのシム2マックス。ロフトは9度で、シャフトはツアーAD UBの6Xを使用している。ロフト15度の3番ウッド、そして5番ウッドもシム2マックスで変わらないが、3番のシャフトはドライバーと同じツアーAD UB6X、5番は同じシャフトの7Xと重さをフローさせている。

中島のセッティングで特徴的なのは下が分厚い点だろう。後述するようにウェッジが4本入っているため、アイアンは4番アイアンから9番まで、テーラーメイドの「P7MB」を入れている。シャフトがカーボンなのが特徴的で、グラファイトデザイン ADプロトを採用している。

画像: アマ優勝、中島啓太が使う14本とは?(写真提供/JGTO)

アマ優勝、中島啓太が使う14本とは?(写真提供/JGTO)

このカーボンシャフトはプロトタイプのため詳細は語れないものの、「日本アマチュア選手権のときから採用しています」とテーラーメイドのツアー担当である真野義英氏は言う。

「池村寛世選手のアイアンに採用されていたシャフトで、同じスペックを試したら振り心地が良かったのですぐ決まったんです。それが日本アマチュア選手権のときで、練習ラウンドから採用していきなり優勝したので本人も気に入っていますね」(真野)

そして4本入れているウェッジはテーラーメイドの「MG3」を46度、52度、56度と3本入れ、60度の「ハイトウ2」と組み合わせている。56度はTWグラインドで、シャフトはすべてダイナミックゴールドのAMT S200だ。

昨今のPGAツアーでは厳しい位置にピンが切られた硬いグリーンでパーを拾うために60度を超えるハイロフトウェッジを採用する選手が極めて多いが、中島も60度ウェッジを採用しているあたり、クラブセッティングも世界標準という印象を受ける。

「実際、ウェッジのロフトピッチとバウンス角については全米アマチュア選手権に向けてコーチも交えて調整しました」と真野氏。

「やっぱり60度に頼り過ぎるところがあったので、56度でオールマイティにいろいろな場面からやってみようという話はありました。また、それまでバウンスが少なすぎるモデルを使用していたので、56度と60度のバウンスを増やして、バウンスを当てるような打ち方に調整していました。パナソニックオープン最終日15番ではまさにバウンスを上手く使ったアプローチがありましたね。雨の中でも一番良いところに置けていました」(テーラーメイドツアー担当真野氏)

また、パナソニックオープンでよく入っていたパターはスコッティキャメロンのブレードタイプを愛用している。

パターだけがキャメロンであとの13本がテーラーメイドである点からも、全体にウェッジを1本減らして3番アイアンを増やしたらちょっとタイガー・ウッズのセッティングを思わせる、シンプルでオーソドックスなクラブセッティングと言えそうだ。

実際、真野氏によれば「普段であれば3番アイアンをバッグインしている」そう。「しかし3番アイアンの調子が良くないと土曜日に連絡がありまして。5番と7番ウッドの2本を急遽用意して、最終的に5番ウッドを採用していましたね」と真野氏は話す。

クラブセッティングがシンプルであるのに加えて、クラブごとの細かな調整に関しても中島は「担当した選手のなかでも珍しいくらいオーソドックスです」と真野氏。

「シャフトのモデルについてはプロトタイプではなくノーマルで、先端カットもしていませんし、クラブバランスも特徴的な部分はありませんね。シャフトに関しては今までは極端なソフトスペックでしたが、だんだんとハードスペックになってきています」(テーラーメイドツアー担当真野氏)

シンプルながら下を厚めにし世界も見据えたクラブセッティングで、アマでの国内ツアー制覇を果たした中島。未来の日本のエースの今後に期待大だ。

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