目下、賞金ランク1位の稲見萌寧選手は先週を休養と調整にあてて今週の日本女子オープンを迎えましたが、練習日はショットの調子が整わず、昨日水曜日の練習ラウンド終了後も奥嶋誠昭コーチと遅くまで調整し、不安の残るスタートになりました。
そのプレーぶりを見ると、いつも以上に丁寧にルーティンを行なってからショットしますが、ミスヒットも多くかなり違和感があるようです。
会場の烏山城CCは距離も長く砲台グリーンも多いので、グリーンを外すと難しいアプローチが残りますし、ティショットでフェアウェイを外すと深いラフからのショットを強いられます。
ショットの調子が悪い中、今できる精一杯のショットで最終ホールをバーディとし4バーディ3ボギーの1アンダー30位タイで終えたところは、稲見選手のゴルフ力の高さを改めて感じました。見ていて「調子が悪そうだなあ」と感じるのに、ホールアウトしてみるとさほど悪い順位ではない。これは強い選手の特徴ですよね。
今年はこれまでも尻上がりに調子を上げ、いざスイッチが入ると手が付けられなくなるゴルフを何度も見せつけられているので、最終日には上位で争う位置に上がって来ることでしょう。
そして2週続けて4位タイ、8位タイとベスト10フィニッシュをしている渋野日向子選手は、ドライバーを思い切りよく振り切っていて、飛距離もよく出ていました。途中3連続バーディもあり、7バーディ4ボギーの3アンダー4位タイで初日を終えています。
スウィング改造をしながらも渋野選手らしいドライバーショットとピンを攻めるセカンドショットが難易度の高い烏山城CCで貫けたことは、また一つ自信になると思います。優勝争いに絡む姿が見たいですね。
最後に、先週を久しぶりの上位フィニッシュとなる3位タイで終え、今週ディフェンディングチャンピオンとして臨む原英莉花選手ですが、渋野選手と同じトータル3アンダー4位タイで終えました。
圧巻だったのは17番の35ヤードの打ち下ろしの490ヤードパー4で174ヤードのセカンドをピンそば4メートルくらいに乗せバーディを奪ったショット。樋口久子、畑岡奈紗選手の二人しか成し遂げていない「日本女子オープン」の連覇に挑むにはいい位置で初日を終えました。
初日を終えて首位に立ったのは5アンダーで上田桃子選手。4アンダーで鶴岡果恋、高橋彩華選手と続きます。17番、18番と難しいホールが続くので勝負の行方は最後までわからない展開になりそうです。残り3日も目が離せない戦いが続きます。
※2021年9月30日20時0分 文章を一部修正いたしました