日本女子オープン開催コースの烏山城CCの難関ホールは上がりの17、18番。やはりそこでスコアを崩す選手が多く、見ているほうも最後まで気が抜けません。距離のあるパー3でもピンを手前に切るなどセッティングも厳しく、スコアを伸ばしたいのに伸ばし切れない3日目となりました。
2日目を63(パー71)で首位に躍り出た西村優菜選手は好調を維持しつつも、前後左右の端に振られたピン位置に対しなかなか良いラインにつけることができず、スコアを伸ばせませんでした。
2週前に逆転優勝した際は途中でリーダーボードを見て「もしかして(優勝が)あるかもと思ってそこからギアを入れました」と、意識的にギアを上げられる選手。先週まで2週連続で優勝しており疲れも出る頃だと思いますが、ビッグタイトル獲得を目指して最終日にもう一度力を振り絞って集中してくるでしょう。
1打差の2位につけた西郷真央選手は、上位3人の中では一番スウィングがバランスよく振れて安定していました。今季はベスト10にはランク6位の14回入り、その内2位が4回とまだ初優勝を挙げられてはいませんが初優勝が手の届くところに来ています。ティショット、アイアンショットも好調のようですので、最後まで優勝争いに残ってくることは間違ないでしょう。
そして首位にたった元祖黄金世代の勝みなみ選手。スウィングを見るとフィニッシュで手を離しながらもコントロールできていました。17番のセカンドをミスして池に入れるもそれが出てくるラッキーあり、5番パー5のチップインイーグルと最終18番でのチップインバーディと2度のチップインありでスコアを2つ伸ばして終えています。
2日目を終えてのコメントで「アプローチとパット、飛距離で成長を感じる」と話していた通りの内容で難コースに立ち向かっています。勝選手はドライバーを曲げながらも上がってみると4アンダーというようなプレーを何度も見ていますので、最終日も粘り強いプレーで最後まで優勝争いを姿を見せてくれるでしょう。
4打差に悲願のメジャー優勝を狙う上田桃子選手、金田久美子選手。5打差の好調・渋野日向子選手にも十分チャンスは残されています。
恐らく最終日のピン位置は、JGA(日本ゴルフ協会)の掲げる攻めれば報酬がある「リスク&リワード」のコンセプトのもと攻められるホールと難しいホールのメリハリがついたセッティングになるでしょう。そのリズムをつかみ攻められるホールでしっかりとスコアを伸ばし難易度の高いホールはアプローチとパットで耐えた選手が最後まで優勝争いに残り、そして17番、18番を切り抜けた選手が日本女子オープンのタイトルを手にすることになるはずです。
その模様は今夜レポート予定。まずは最後までしっかり見届けましょう。