秋の新製品が発売されるこの時期、マークダウン(値下げ)品もにぎやかになる。現在は値下げされた「ゼクシオ11」が店頭で非常に好調な売れ行きになっているが、他メーカーのクラブにも掘り出し物がある。
筆者が勧めたいのは、ヤマハ「RMX120」。ヤマハは昔からマークダウンに消極的で新製品が出ても値下げをしないメーカーだった。値下げをするのは、次の次世代のモデルが出た際で4年近く経って、しかも少量安くなるという感じだった。
しかし、今年はコロナ禍の影響もあってか、発売後2年で値下げされている。「RMX120」ドライバーは、ヘッドとシャフトを別々に売るというスタイルだったため、ヘッド単品で2万円台前半という価格になっている。シャフトも購入すると4万円を超えてしまうがそれでも十分お買い得だ。定評のあるFWも2万円切っている。出回っている数は少ないが、「RMX120」アイアンもアスリート向けモデルとしてはかなりやさしく、特徴のあるモデルだ。
市場では少し前にマークダウンされたキャロウェイの「マーベリック」とブリヂストン「ツアーB JGR」、そしてタイトリスト「T100/200/300」アイアン(2019年モデル)の人気が高い。残念ながらそろそろ店頭の在庫が少なくなってきているようだが、いずれも人気モデルだったこともあり、お買い得感がショップ店頭で評価されている。
面白いところだと、ピンの「i500」アイアンが半額程度に安くなっている。ピンは前作を超えるモデルが出来ないと発売しないと謳っているメーカーだ。「i500」も2018年の発売からはや3年が経ち、そろそろ新モデルが登場するのかもしれない。
ちなみにピンは、昨年のこの時期にマークダウンした名器「G410」ドライバーの値下げ品が、ここへ来てちらほら店頭に出るようになっている。どこから在庫が出てきたのかわからないが、愛用するプロが多いように今使っても全く遜色ない優れたドライバーなので、見つけたら購入検討をおすすめしたい。
プロギアの「エッグエクストリーム」ドライバーも安くなっていて、4万円を切る価格で販売されている。昨年、コロナの渦中に発売されたもののタイミングが悪く、発売されたことを知らないゴルファーも多かったのではないだろうか。「エクストリーム」の名称にふさわしく、ルールの限界まで慣性モーメントを高めた意欲作で、本来は早々に安価にするような出来のクラブではない。寛容性を求めるゴルファーにマッチするモデルだ。
本間ゴルフの「TR20」シリーズも値下げされている。運が良ければ、安価になった「イボミ限定モデル」を見ることもできるだろう。ジャスティン・ローズが使用するなどスタートは上々の滑り出しだったが、当のローズと契約を解消したこともあり、なんとなく不運なモデルになってしまった。
パターでは、テーラーメイドのヒット作「スパイダーX」がついに値下げになり、2万円台で購入できるようになった。ツアープロの使用率が高く、2年間売れ続けた人気モデルだ。もともと高額だったこともあり、なかなか手が出なかったが、この機に筆者も一本購入してしまった。いわゆる「スパイダー」のシリーズの中でも1,2を争う完成度の高いモデルだと思う。残念ながら、在庫自体が少ないので、欲しい形状や長さ、色などが手に入ったらラッキーと言えるだろう。