良いスコアを出したい、良いショット、パットを打ちたい。ゴルファーなら当然の欲求だが「良い結果、そしてそれに伴う周囲の評価を気にし過ぎると“楽な気持ち”でプレーできず、ゴルフが窮屈になってしまいますよ」というのは、プロも教えるメンタルコーチ・池努。楽な気持ちでラウンドするための対処法を教えてもらおう。

アマチュアの方やプロゴルファーの方から「もっと楽な気持ちでラウンド(試合)をしたいのですけど、どうすればいいのか?」とよく相談をもらいます。あなたはラウンド、つまり本番になるとどんなメンタリティになりますか?

多くの方は「プレッシャーを感じてしまう」「ミスへのいら立ちが強くなる」「スコアや順位を気にしすぎる」「同伴者の目(他者評価)が気になる」といった意見を挙げられます。このように過去のミス、未来の結果、他者評価などの要因が私たちを「楽な気持ちで楽しくゴルフをする」という状態から遠ざけているのです。

今回の記事では楽な気持ちでラウンドするために過去や未来、他者評価にどのように対処していけばいいのかをシェアしていきます。

そもそもなぜ私たちは上記のようにもう終わったはずのミスプレーを悔やんだり、次の球がどこに飛ぶのかと未来に不安を感じたり、他者からの目線を気にするのでしょうか? ここに対する一つの回答、それが「優秀さへの欲求」です。

画像: スコアやプレーの結果を気にし過ぎるのは、人間が持つ「優秀さへの欲求」が原因にあると池氏は言う

スコアやプレーの結果を気にし過ぎるのは、人間が持つ「優秀さへの欲求」が原因にあると池氏は言う

スポーツをやってきた人はとくにそうですし、競技ゴルファーになればもちろんですが、私たちは根本に「自分の優秀さを示したい。優秀でなければならない」という欲求を持っています。学生時代から学業でもスポーツでも優秀である方が周りから認められ、よりメリットのある立場になることも多かったはずです。テストの成績が良ければクラスメイトや親から褒められ、行きたい志望校にも合格しやすいですし、スポーツで成果を挙げることができれば学業と同じく周りから認められ、主将やリーダーを任せられ権限を手にし、高校や大学からオファーが来ることもあります。

これは社会人になっても同じ構図です。私たちはこれまでの環境で常に周りから「優秀である」ことを求められ、そこの優秀さを獲得するために行動してきた傾向があります(※もちろん全員がそうではありませんが)。

このような環境で育ってきた私たちは優秀であるべきだ。優秀でなければ劣等生だという刷り込みがなされてきた結果、楽しむべきゴルフでもいつのまにか無意識に自分の優秀さを求めてしまっているというケースが本当に多く見受けられます。

もちろん優秀さを示すという欲求は練習を頑張り、技術を向上させるためのモチベーションにもなるのでメリットもあります。しかし、最初に挙げたように「ミスへのいら立ちが強くなる」「スコアや順位を気にしすぎる」「同伴者の目(他者評価)が気になる」といった思考が起こる原因にもなっているのです。つまり、この「優秀さの証明」という欲求を手放せばもっと楽にラウンドや試合にのぞむことができるようになるのです。

この“優秀志向のマインド”を手放すためにはあなたのゴルフの目的を再定義することが重要です。楽にラウンドできない人はゴルフの目的が「誰かにスコアで勝つ。誰かに評価されたい。誰かに優秀さを証明したい。ベストスコアを更新し誰かに認められたい」という方向性にいってはないでしょうか。

もちろんこの目的を否定するわけではありません。しかし、この思考がゴルフを窮屈にし自分にプレッシャーをかけている可能性が高いのです。

あなたがゴルフをする一番の目的は何でしょうか?「多くの人と交流し、ゴルフも会話も楽しむこと」「難しいゴルフというスポーツの上達を楽しむ」……答えは人によって違います。ぜひ自身のその答えを大事にしてほしいと思います。そうすればおのずと優秀志向のマインドは手放せるのではないでしょうか?

折角の休日に大自然の中で仲間たちとゴルフを楽しめるはずなのにミスや不安や他者評価に囚われていては勿体ないですよね。ぜひ、優秀志向のマインドを手放しゴルフを楽しみましょう!

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