10月21日から4日間の予定で開催される「ZOZOチャンピオンシップ」の練習日、メジャー2勝のコリン・モリカワと練習ラウンドを共にしたアマチュア世界ランク1位の中島啓太、トミー・フリートウッドと練習ラウンドを共にした19歳の久常涼の様子をプロゴルファー・中村修が現地からレポート。

主催者推薦での出場となる中島啓太選手は、念願かなってコリン・モリカワと練習ラウンドを共にしました。2年前の今大会はギャラリーとして観戦してたそうですが、2年経って同じフィールドでプレーできることに感謝を口にしていました。それだけ大きく成長してきたご褒美をもらえたということでしょう。

画像: コリン・モリカワと練習ラウンドを共にしたアマチュア世界ランク1位の中島啓太(写真は2021年のZOZOチャンピオンシップ)

コリン・モリカワと練習ラウンドを共にしたアマチュア世界ランク1位の中島啓太(写真は2021年のZOZOチャンピオンシップ)

同じメーカーのクラブを使用している縁で2サムでのラウンドが実現しました。時おり会話する様子も見られ中島選手は終始モリカワ選手のプレーからひと時も目を離さずに何かを吸収しようとする姿勢が感じられました。同じくらいの体格、持ち球も同じフェードヒッターということで参考になることも多かったようです。ラウンド後の会見では、「やっとスタートラインに立てたね、おめでとう」と言葉をもらい興奮したと話していました。

画像: コリン・モリカワの入念な練習ラウンドを見て勝ちに来ているという雰囲気が伝わってくる(写真は2021年のZOZOチャンピオンシップ)

コリン・モリカワの入念な練習ラウンドを見て勝ちに来ているという雰囲気が伝わってくる(写真は2021年のZOZOチャンピオンシップ)

モリカワ選手は、終始、集中した練習ラウンドで、ティーショットの落とし場所、グリーン周りやグリーン上のチェックを入念に行っていました。その姿を見て全英オープン制覇後の会見を思い出しました。それは2019年のある試合でブルックス・ケプカが話した「勝つためにここへ来た」という言葉に自分の甘さを自覚し、その日から気持ちを切り替えたというものです。今大会も勝ちに来てるな、という雰囲気がビシビシ伝わってきました。

持ち球が同じフェードボールの両選手、左ドッグレッグの18番ホールのティーショットを中島選手がドローで狙い、左の林に入れたのに対し、モリカワ選手はフェードボールでフェアフェイにきっちりと運びます。それを見た中島選手は「品のいいフェード」とモリカワ選手の磨かれたフェードボールに自分も近づきたいと話しました。持ち球ではないドローを打ったマネジメントに対して自分は「子供みたい」だと自嘲気味に話します。自身の得意とするフェードに磨きをかけ初のPGAツアーでどんなプレーを見えてくれるのか楽しみです。

一方の2021年AbemaTVツアー3勝を挙げレギュラーツアーに昇格し大躍進を遂げている19歳の久常涼選手は、トミー・フリートウッド、ブランデン・グレースと3人での練習ラウンド。こちらも同じメーカーのクラブを使用する縁で実現しました。

画像: 久常涼はトミー・フリートウッドとの練習ラウンドを共にした(写真は2021年のZOZOチャンピオンシップ)

久常涼はトミー・フリートウッドとの練習ラウンドを共にした(写真は2021年のZOZOチャンピオンシップ)

「フリートウッド選手はとにかくカッコいい、見てるだけで上手くなった気がします」と興奮しながら話しました。久常選手のパターを手にしながらシャフトの話しをしたり、グリーン周りのアプローチでお互いの打ち方を確認したりと触れ合い、PGAツアーを目指す久常選手にとって大きな刺激になったようです。

画像: トミー・フリートウッドのスウィング、アプローチ、パッティングとすべてのプレーをつぶさに見て大きな刺激を受けた久常涼(写真は2021年のZOZOチャンピオンシップ)

トミー・フリートウッドのスウィング、アプローチ、パッティングとすべてのプレーをつぶさに見て大きな刺激を受けた久常涼(写真は2021年のZOZOチャンピオンシップ)

JGTOからも多くの選手が出場していますが、女子ツアーでいう「TOTOジャパンクラシック」と同じように、今大会で優勝することはPGAツアーで優勝するということになります。大いに暴れて上位で戦う姿を見せてくれるよう期待しましょう。

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