「樋口久子三菱電機レディス」の初日、渋野日向子、勝みなみ、西郷真央と大注目の組についたプロゴルファー・中村修の現地からのレポートをお届け。

初日の武蔵丘CCには北風が吹いたことで風に翻弄される1日となりました。首位は4アンダーでぺ・ソンウとシン・ジエ、渋野日向子選手は6バーディ3ボギーの3アンダー、河本結選手と同じ3位タイに付けました。

画像: 初日を6バーディ3ボギーの3アンダー3位タイで終えた渋野日向子(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

初日を6バーディ3ボギーの3アンダー3位タイで終えた渋野日向子(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

気温17.4度、北の風9.4m/s、グリーンのスピード12.5フィートと難しいコンディションの1日となりました。前半の渋野選手は、1番パー5、2番パー4と連続バーディや5,6番の連続ボギーもあり出入りに激しい前半でしたが、4バーディ3ボギーの1アンダーでターンすると、後半はボギーなしの2バーディと安定しトータル3アンダーまでスコアを伸ばして終えました。終了後の会見では、昨年の予選落ちからは大きく成長を感じさせるコメントを述べました。

「このコンディションではボギーは仕方ないと割り切り集中力を切らさずにできた。後半は風の中距離感も合わせることができて安定していたと思います」

画像: 砲台グリーンにワンクッションを入れて転がし上げパーをセーブした(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

砲台グリーンにワンクッションを入れて転がし上げパーをセーブした(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

実際に見ていて、前半は風に翻弄されたせいか、寄せにくい場所に外しボギーを打つ場面も見られましたが、我慢強いプレーで後半につなげます。FWキープも14回中13回とドライバーが安定していましたし、6ホール、パーオンを逃しましたが2回はパーを拾い1回はチップインバーディを奪取と、4本体制にしたウェッジの使い分けからアプローチの引き出しが増え、スコアを崩さないゴルフができていました。

画像: 3バーディ3ボギーのイーブンパー12位タイで終えた西郷真央(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

3バーディ3ボギーのイーブンパー12位タイで終えた西郷真央(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

同組の西郷真央選手は、3バーディ3ボギーのイーブンパー、12位タイで終えました。惜しいパットもあり波に乗り切れない内容でしたが、3番パー4のクレバーなマネジメントが印象的に残りました。アゲンストの軽い打ち下ろしで、左はOBが浅く、グリーンへは打ち上げ。右から5ヤードに切られたピンに対して、フェードヒッターの西郷選手はティーショットを左ギリギリのフェアウェイに運び、そこから同じくフェードボールでピンを狙いました。惜しくも距離感が合わずに奥にこぼしましたが、持ち味を生かしたマネジメントが光りました。

最後に勝みなみ選手ですが、ドライバーが乱調気味でFWキープは14回中9回とラフからのショットも多く、パットも決まらずに3バーディ、7ボギーの4オーバー、55位タイと出遅れました。日本女子オープン優勝以来、上位でフィニッシュして来ましたが連戦の疲れが出ているのでしょう。

画像: 連戦の疲れからか4オーバー55位タイと出遅れた勝みなみ(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

連戦の疲れからか4オーバー55位タイと出遅れた勝みなみ(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

首位のシン・ジエ選手のキャディを務める斎藤優希キャディに話しを聞くと、風が回ってティーショットとセカンドショット地点では風向きが変わったり、風の強弱があったりと難しかった、と言います。その中でシン・ジエ選手はパンチショットを多用したことで、インパクトが厚くなりショットの調子を取り戻したといいます。難コンディションの中調子を上げてくるところは、流石に世界61勝の実績を持つプロならでは。今週は怖い存在になりそうです。

河本結選手が目澤秀憲コーチにキャディをしてもらった「富士通レディース」から復調し始め、久しぶりに上位に顔を出しているのも楽しみです。昨年はサンデーバックナインで5つのバーディを奪った西村優菜選手が逆転で初優勝を飾りました。どんなドラマが待ち受けているのか週末を楽しみにしています。

画像: 宮田志乃プロ初登場!“パー4を最低でもボギー”で上がるためにユージに授けた秘策とは? youtu.be

宮田志乃プロ初登場!“パー4を最低でもボギー”で上がるためにユージに授けた秘策とは?

youtu.be

This article is a sponsored article by
''.