シーズン終了を待たずルーキー・オブ・ザ・イヤーはメジャー初戦のANAインスピレーションを制したタイ出身の21歳のパティ・Tことパファンゴーン・タパタナキットの受賞が決まっている。その他年間女王(レース・トゥ・CMEグローブ)、プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手賞)、賞金女王、ベアトロフィーなど主要部門はコ・ジンヨンとネリー・コルダが1位、2位争いを繰り広げている。
しかし目下シーズンのスコアアベレージ69.074でネリーが1位に立っているベアトロフィー争いではネリーも、69.186をマークし2位につけるジンヨンも受賞できないことが決まっている。なぜそんなことが起きるのか?
じつはベアトロフィーを受賞するには年間少なくとも70ラウンド以上プレーしなければならない。今季はコロナの影響で4試合減となりネリーもジンヨンも残り試合に出場しても70ラウンドには達しない。69.534で3位につけている朴仁妃も同様に資格がない。
そこで一躍候補の筆頭に浮上したのが69.615で4位につけているリディア・コ。彼女もまだ70ラウンドには達していないが残り2試合への出場を表明しており、規定ラウンド数をクリアする見込み。したがって彼女の戴冠となる可能性が高くなった。
ベアトロフィーを受賞すればゴルフ殿堂入りのための貴重な1ポイントを獲得することができる。メジャーに勝てば2ポイント、通常の試合で勝てば1ポイント、各省受賞で1ポイントなどが付与され殿堂入りにはトータル27ポイントが必要となる。現在コのポイントは19。ホール・オブ・フェーマーを目指す上でもベアトロフィー獲得は重要なのだ。
規定の壁に阻まれ受賞を逃すことになるジンヨンとネリー。それでも今季の彼女たちの足跡は輝かしいものがある。ジンヨンはシーズン4勝でトップ10入り11回。ネリーはKPMG全米女子プロゴルフ選手権のメジャーを含む年間3勝、プラス五輪のゴールドメダル。ちなみにオリンピックは米ツアーの競技外なのでラウンド数には含まれない。
また今季は日本勢の活躍も顕著だった。賞金ランク4位、年間女王争い8位につける畑岡奈紗はシーズン2勝で世界ランクもトップ10(8位)をキープ。その畑岡と全米女子オープンでプレーオフを戦い19歳にして最高峰のメジャーチャンピオンとなった笹生優花もわずか8試合の出場で年間女王レース15位につけ世界ランクは畑岡の上を行く5位。来シーズンは2人も賞レースを引っ張る存在になる?!