全国から問い合わせが殺到するという知る人ぞ知る人気ショップ「ゴルフステージ成城」。クラブナビゲーターの吉田朋広氏に、今回からは実際にドライバーのヘッドとシャフトの組み合わせを教えてもらう。今回のお題はテーラーメイド「SIM MAX」。言わずとしれた昨年の大人気ドライバーであるが、あまりにも性能がよいためにいまだに使い続けるプロゴルファーや多くのアマチュアがいる。よりチューンナップして、2021年モデルに負けないように仕上げたいところだが。

「SIM MAX」はローリー・マキロイらヘッドスピ―ドが恐ろしく速いアメリカPGAツアーのトッププロが使いながらも弾道の左右ブレが少ないため、一般のアマチュアゴルファーでもじゅうぶんに使いこなせるヘッド特性をしています。

低重心ドライバーではありますが、そこまでピーキーではなく、ほどよいスピン量で扱いやすさが人気の秘密と言えるでしょう。そのスピン量をより適正にしてやるのが「SIM MAX」でのチューニングのポイントと言えます。

画像: やさしく使いこなせるドライバーは一般的に見るとスピンがやや多め。そこをシャフトチェンジで煮詰めるのがポイントだ

やさしく使いこなせるドライバーは一般的に見るとスピンがやや多め。そこをシャフトチェンジで煮詰めるのがポイントだ

ヘッドスピードが42m/sくらいの人で「SIM MAX」をアゲンストに強くてコースでもっと飛ぶドライバーにしたいというなら、オススメできるのがNEXT GOLFの「鎬(しのぎ)アスリートT-60」です。50グラム台のシャフトを振っている人には重く、70グラム台のシャフトを振っている人には軽く感じますが、ちょうどこの連載のメインターゲットとなるゴルファー、50グラム台から60グラム台のシャフトを使っていて、より結果が欲しいという人には、ぜひ使って欲しいシャフトです。

画像: プロが技術と体力で作る正しいシャフトの動きをシャフト自体が作ってくれる

プロが技術と体力で作る正しいシャフトの動きをシャフト自体が作ってくれる

プロゴルファーは自分の体力と技術で、切り返しでグッとシャフトをしならせ、インパクトでしなり戻りを作ってボールに厚く当てることができます。ですから日本の男子プロに人気が高いグラファイトデザインの「ツアーAD」シリーズでも使いこなすことができますが、一般のアマチュアの方にはなかなか難しい。この動きをアマチュアの体力と技術でも再現してくれるシャフトが「鎬アスリートT-60」です。プロが自分で作る動きをシャフトがやってくれるんです。

もし、切り返しで力んでグッと力を入れてしまったとしても、しなり感とトルクが抑えてありますのでシャフトがしなりすぎることなく、インパクトまでスムーズにしなり戻ってくれます。

そして厚いインパクトを作ることで、スピンを抑えた強い弾道になり、結果飛ぶということになります。だいたい2800~2900回転あるバックスピン量が2200回転くらいになりますね。

もっとヘッドスピードとパワーがあって、同じように「SIM MAX」のバックスピンを少し抑えたいというのであれば、三菱ケミカル「TENSEI Pro White 1K」がいいでしょう。

画像: ヘッドスピードが速めで「SIM MAX」でもっと飛ばしたいという人は「TENSEI Pro White 1K」がオススメ

ヘッドスピードが速めで「SIM MAX」でもっと飛ばしたいという人は「TENSEI Pro White 1K」がオススメ

切り返しではちょっと手元がしなってくれてタメを作り、インパクトでビュンと振れます。シャフト先端部分の剛性は高く、ヘッドの挙動をより安定させてくれるのでバックスピンを減らすとともに方向性も安定してくれるシャフトです。

手元側がしなるシャフトなのに極端なロースピンにならず、ストレートに近いドローで納まってくれるので、当然飛距離も伸びます。お試しください。

※2021年11月2日10時16分 文章を一部修正いたしました

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