ギアを中心としたゴルフライターとして、ゴルフクラブの試打をするテスターとして、活躍中のマーク金井氏。彼のSNSを覗くと楽しんでゴルフをしている様子が多くアップされている。最近はスチールシャフトがついたドライバーでラウンドしているみたいだが……

「飛ぶ、飛ばないというよりも、一番はいいスコアでラウンドすること」

自分はゴルフで何を目指しているのか? 自分にとって最適なゴルフとは何か? ゴルフって飛んだほうが有利というが、本当にそうなのか? その答え探しの旅に出たら、ドライバーがスチールシャフトになったというマーク金井氏。

画像: クラブセッティングはハーフセット、ドライバーに限らずいろんな番手でボールを操ってプレーする「オーイ!とんぼ」(週刊ゴルフダイジェストに連載中)の主人公・大井とんぼ

クラブセッティングはハーフセット、ドライバーに限らずいろんな番手でボールを操ってプレーする「オーイ!とんぼ」(週刊ゴルフダイジェストに連載中)の主人公・大井とんぼ

「いいスコアでラウンドすること、つまり『普通のアマチュアゴルファー』が『難易度の高くないコース』で『白ティ』から回って72というスコアを出すと考えると、適したコースの距離は5800~6000Y、すごく単純に計算して、18ホールで割ると平均333Yだから180Y+150Y もしくは200Y+130Y、ドライバーで180Yくらい飛ばせればパープレーは狙えるといえます」(金井氏)

それがわかって攻略できないのだとしたら「180Y地点のフェアウェイにボールを運べていない」、もしくは「ティーショットはナイスショットだがそのあとにミスをしている」、ということになるという。パープレーで回れない原因はどちらなのか? それを自分で検証するためにもまず180Yを確実に打つことから始めようと金井氏は考えた。

「僕は『ドライバーのバント』と呼んでいますが、ドライバーをアプローチのように打って180Y飛ばすようにしました。ドライバーでアプローチのような打ち方ができると、ドライバーからパターまで一貫してコントロールショット、つまりプレー中のショットすべてが同じ力感のコントロールショットになるんですね。これでミスすることも自然と減っていきました」(金井氏)

バントがしやすいドライバーに「軽い」も「長い」もいらない。それを突き詰めると短くて重くてヘッドが軽め、そしたらスチールシャフトのドライバーになった。

画像: 飛ぶドライバーよりも安定して180ヤードが打てるドライバー。それを求めたらスチールシャフトのドライバーになった

飛ぶドライバーよりも安定して180ヤードが打てるドライバー。それを求めたらスチールシャフトのドライバーになった

「重いカーボンシャフトも試しましたが、スチールシャフトのほうが肉薄のせいか感覚的にしなりを感じやすく、飛距離のコントロールがしやすい。総重量は重いけどバランスが軽いので女性でも振れます」(金井氏)

パー3で使うクラブもドライバーだ。ドライバーのコントロールショットで距離を打ち分け、見事にグリーンをとらえている。

そこには人より小さい番手で打ってやろうとか、何番で何ヤード飛んだとか、届かなそうだから思い切り振ろうとか、まったく存在しない。

「週刊ゴルフダイジェストで連載中の「オーイ!とんぼ」が好きという人、けっこういますよね。主人公のとんぼちゃんはドライバーでいろんな球を打ってスコアを作っています。彼女のようにドライバーでいろんな球、いろんな距離を打ってみればいいのです」(金井氏)

画像: 金井さんのスチールシャフトドライバーコレクション。ヘッドがすべて名器というのが、これまたいい!!

金井さんのスチールシャフトドライバーコレクション。ヘッドがすべて名器というのが、これまたいい!!

180ヤードのドライバーショットを極めたことで「ティーショットはナイスショットだがそのあとにミスをしている」の理由もわかった。

「これを僕はナイスショットの無駄遣いと呼んでます。ティーショットはドライバーで全身、全力を使ってフルショットをして、そのあとすぐにグリーンを狙うようなデリケートなショットをするので体が反応しきれないんです。スチールシャフトのドライバーを使い始めたら、全ショットがコントロールショットになったので、自然と『無駄遣い』もなくなりました」(金井氏)

画像: パー3でもドライバー縛り。ドライバーのコントロールショットでアプローチの技術も向上した

パー3でもドライバー縛り。ドライバーのコントロールショットでアプローチの技術も向上した

自分の体力と技量を知り、自分に適したコースと道具でいいスコアを目指す。マーク金井式のゴルフの楽しみ方、これはやってみる価値が大いにありそうだ。

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