みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。最近のゴルフ中継って、朝の練習場風景とかを見せてくれたりするじゃないですか。そこでプロがよくやっている練習が「片手打ち」。松山英樹プロや稲見萌寧プロ、堀川未来夢プロに石坂友宏プロ……。とにかく多くのトッププロが「片手打ち」を取り入れています。これはアマチュアもぜひやるべきだと思うのですが、いったい何を目的に片手打ちをやるのかってのがイマイチ分からない。
週刊ゴルフダイジェスト11/23号に”はじめての「片手打ち」入門”という記事がありました。その記事には片手打ちの目的や、正しいやり方が載っていたので、さっそくやってみることにしました。
「片手打ち」には当然ながら左手打ちと右手打ちがあります。それぞれにやるべきことがあるわけですね。スウィングの中で左腕はクラブを引っ張ってリードする役割があり、右腕はそれに追随しつつ、クラブが軌道から外れないように舵取りをする役割です。「片手打ち」をすることで、それぞれの役割を感じ取りやすく、両手で打つときも左右の腕に役割分担をさせながらクラブを振れるようになるわけです。
右腕は右ひじが右のあばら骨に常に接したまま、体の回転についていくことが重要です。右ひじが体から離れるとヘッド軌道が狂い、手先でクラブを調整しなければならなくなります。
左手は切り返しからずっと引っ張り続けることが大事。左足の踏み込みにはじまり、腰、胸が回って左腕が引っ張られます。左腕の引っ張りが足りないとヘッドが走らず、手先でクラブを振りに行く動きになります。
まずは左手打ちをやってみました。これは難しい。ボールにまったく当たりません……。利き手が右手ってこともありますが、トップやシャンク気味の当たりばかりになってしまいます。コツはボールに当てに行かないこと。そして切り返しから左足を踏み込み、腰、胸、腕と回転が加わっていく動きにならないと上手く打てないし、正しい動きになりません。
踏み込みを注意しながらやってみましたが、たしかに足から始動すると勝手にヘッドがボールに向かっていく感じが分かります。クラブを引っ張るという感覚も分かります。切り返しのときにクラブをそこに置いたままで左足を踏み込むという意識だと上手く動ける感じがしました。ただ、やっぱり何球打ってもなかなか上手くできないんですよね~。これはコツコツ続けて練習しないとだめですね。
次に右手打ちをやってみました。これは利き手だからか左手打ちよりは上手く打てます。右手打ちでは右ひじのポジションが最重要なので、ひじが正しい位置から外れないように、左手で軽く右ひじを体に引き寄せながら打つといいようです。そうすることで右ひじが絞られ、内側に入るので、腕と体を連動させてクラブを操作することができるようになります。よくプロも左手を右ひじのあたりに腕を当てて打っているのを見かけますよね。
右ひじを絞って腕と体の連動を気にしながらやってみました。右ひじを正しいポジションに保ったまま、右サイドで押し込む感じで体を回すのがコツのようです。インパクトでは胸が左を向くくらい体を回してもいいようです。右手は利き腕で力もあるので、手だけで打ってもなんとなく打てちゃうのですが、しっかりと胸を回して体で押し込むことを考えると、意外と難しい。でもこれができると強い球が打てるような気がします。
「片手打ち」を左手と右手でやってみましたが、たしかに左右の腕の役割というのが少し理解できたような気がします。とくに左手でクラブを引っ張るという感覚は今までなかったので、左手の役割というのがよく分かりました。左右の「片手打ち」を20球ずつくらいやってから、普通に両手でグリップしてショットしてみましたが、今までと少し感覚が違いました。僕はかなり右手が強くて、左手の意識ってスウィング中にはほとんどなかったのですが、「片手打ち」の後だと、両腕と体が連動してクラブを振るということが大事なんだと分かりました。やはり練習っていうのは、その目的と正しいやり方が分かっていないと、まったく意味がないんですね。
さすがに多くのプロがやっている「片手打ち」はスウィングの大事な部分がギュッと詰まった練習でした。これはぜひ自分の練習にも取り入れていこうと思います!