昨日に引き続き風の強い一日となりました。初日を終えて首位に立ったのは共に4バーディノーボギーの4アンダーで青木瀬令奈と上田桃子選手、2打差の2アンダーに金澤志奈、鈴木愛、稲見萌寧選手と続きます。予選カットライン60位タイのスコアは5オーバーとなっていますので、どれほどの難コンディションであったかがうかがえます。
10時アウトスタートの最終組で稲見萌寧、古江彩佳、小祝さくら選手の賞金ランク上位3名の組について18ホールを歩きました。昨日の練習ラウンドと同じ風向きとはいえ朝から風が強く、選手たちを翻弄します。時季的にラフは短くグリーンもある程度柔らかいコンディションでしたが強風のためグリーン上でボールが動いてしまうことも散見され、プレーのスピードはどうしても遅くなります。右からのアゲンストだった7番パー3では、右奥に切られたピン位置の難しさもあり5組も待ちができるほどでした。ラウンドを終了したのは6時間後の16時になっていました。
前半の古江選手は難しかった7番で右からのドローボールでピンに寄せ、フォローになる8番でもバーディを奪い2アンダーで折り返します。このときすでにスタートから3時間以上も経過していました。後半は寒さも感じる中で12番、14番とボギーを打ちトータルイーブンパー11位タイで初日を終えました。しかし強風の中、持ち球のドローボールの高さや曲がり幅をコントロールしながら風やピン位置に対応するゴルフ脳の高さと技術、メンタルの総合力の高さは流石のひと言。首位とは4打差なので上々の滑り出しではないでしょうか。
現在賞金ランク1位の稲見萌寧選手の前半は、6番でバーディが先行するものの7番のパー3で奥のバンカーに打ち込み、そこから寄らず入らずの3パットでダブルボギーを打ち、9番もボギーとし2オーバーでターンすると、後半の出だしから3連続バーディで一気に古江選手を追い抜きます。10番はセカンドショットを70センチにつけ、11番では4メートルを決め、12番では50センチにつけるなど、ショットでもパットでもバーディを奪う稲見選手らしさが印象的でした。そして17番パー3では左サイドの池のすぐ横に切られたピンに対して左からの風を読み切り、素晴らしい弾道でピン奥につけバーディとします。後半は4つのバーディを奪いトータル2アンダー3位タイで終えています。ラウンド後の会見でピン位置も風とのタイミングも難しかったとしながらも、後半は上手く合わせることができたと話していました。
小祝さくら選手は、残念ながらショットが乱調で7オーバー77位タイで終えています。良いショットと悪いショットの差が激しく、風によってスウィングのタイミングも崩され苦しんだ1日となりました。
気象台の発表によると風速16.8メートル(10時31分)とのことでしたが、コースではホールによってもっと強く吹いているように感じました。風の強弱もありますし、枯れ葉が飛んできたりと集中力を欠く要素が多くなります。そんな中、首位で終えた青木瀬令奈選手、上田桃子選手は経験と自分のプレースタイルの持ち味を生かし見事なプレーで終えています。
シード権獲得を目指す高木優奈選手は、5オーバー60位タイと出遅れています。少しでも賞金を積み重ねておきたいところですので明日以降の巻き返しを期待しましょう。サンデーバックナインを楽しみに週末を迎えたいと思います。