「エリエールレディスオープン」の最終日、2位に2打差の首位で出た原英莉花がスコアを3つ伸ばし2021年初優勝(通算4勝目)を飾った。大混戦の最終日の模様をプロゴルファー・中村修がレポート。

前半を1バーディ1ボギーとスコアを伸ばせないなかで、鈴木愛選手が5連続バーディを含む6アンダーで猛追して来ます。シード圏外から優勝を狙う福田真未選手、柏原明日香選手もスコアを伸ばし後半に突入します。鈴木選手はいくつかのバーディパットを外しながらも11番、13番、15番とバーディを奪い、福田選手も10番、11番、13番、さらには柏原選手も10番、13番をバーディとし首位に並びます。原選手を含めて4選手が終盤に首位に並ぶ混戦の中、17番ホールのイーグルで抜け出した原選手が優勝を手にしました。

画像: 今季3勝目(通算4勝)を飾った原英莉花(写真は2021年のエリエールレディスオープン 写真/岡沢裕行)

今季3勝目(通算4勝)を飾った原英莉花(写真は2021年のエリエールレディスオープン 写真/岡沢裕行)

前半に周りがスコアを伸ばす中で終盤の4ホールに勝負どころが来ると思ってじっと待とうと思っていたという原選手。その展開通りにキーとなる打ち下ろしの17番パー5を迎えると、ドライバーで放ったティーショットは右の池までわずかに一歩のところで踏みとどまり、7Wで打った214ヤードの2打目を2オンに成功。約8メートルのイーグルパットを決め優勝を手繰り寄せました。

原選手は、2020年にメジャー2勝を挙げましたが21年は腰の故障もあり思うように調子が上がって来ませんでした。米女子ツアーのメジャー「ANAインスピレーション」、「AIG女子オープン」などに挑戦しましたが足りないものばかりに目がいっていたと話します。

「やっぱり向こうを経験し、すごく自分に足りないものが目につくようになって、たくさん練習していたんですけど、試行錯誤してきて、そうしたら今度体が壊れてという中で、自信を持てないでゴルフをしていました。目先の大会が大事ですし、そこで結果を出したいんですけど、自分の中では海外の経験しただけにそっちでもという気持ちがあって、本当に苦しいシーズンだったなと思います」

ショットだけでなくパッティングコーチもつけ、パッティングスキルを向上させるなど積み重ねた努力が実り、つかみとった1年ぶりの勝利となりました。2か月ほど前から優勝するまでは禁酒していたそうで、次戦の宮崎でお酒が飲めると会見では笑います。

画像: パー5で果敢に2オンを狙い優勝を手繰り寄せる17番のイーグルにつながった(写真は2021年のエリエールレディスオープン 写真/岡沢裕行)

パー5で果敢に2オンを狙い優勝を手繰り寄せる17番のイーグルにつながった(写真は2021年のエリエールレディスオープン 写真/岡沢裕行)

前週は稲見萌寧選手が2位に大差をつけて優勝、その前週は古江彩佳選手が3打差をつけての優勝と激しい賞金女王争いが繰り広げられていましたが、今大会ではシード権争いの最終戦ということもあり2位タイに入った柏原選手と福田選手の2選手と鈴木選手は大いに試合を盛り上げてくれました。柏原選手は逆転でシード入り、福田選手は賞金ランク57位となり惜しくもシード権獲得はならず、55位までに与えられる来季の前半戦に出場できる権利も獲得することはできずにQT(予選会)に向かうことが決まりました。

他にも55位以内に入れずにQT行きが決まったのは、成田美寿々、新垣比奈、葭葉ルミ、永井花奈、安田祐香、脇元華選手ら。入れ替わりが激しい女子ツアーで生き残るのことの難しさを物語っています。いよいよ残るは最終戦の「JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」だけとなりました。最終戦までもつれ込んだ賞金女王争いはどんな決着を見せるのでしょうか。今週も注目していきます。

画像: 【ゴルフレッスン】カッコいいスウィングをつくる“3つの練習法”とは?打つときに意識することは手首の○○?!【狩野舞子】 youtu.be

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