その「季美の森整形外科」がゴルフに特化した会員制のパーソナルジムをオープン。オープニングセレモニーで稲見萌寧や吉田優利らを支える小楠和寿トレーナーにアマチュアゴルファーに役立つアドバイスをもらった。
『J’s SPORTS BODY』はこれまで男女、下部ツアーも合わせて30勝以上に貢献し、40名以上のツアープロのコンディショニングを支えてきた「季美の森整形外科」のトレーナー集団。普段はトーナメントに帯同し、ツアープロのコンディショニングを担当している。トッププロを陰で支えるトレーナーたちがこのジムで一般の人にも、体の面からスウィング改善をサポートしてくれるという。
セレモニーに出席した稲見萌寧、吉田優利、篠崎紀夫、白戸由香らによるとシーズンを通したサポートを受けたことで長いシーズンを戦うことができたと口を揃えた。
ツアーに帯同して選手をサポートする小楠和寿トレーナーによると、体の可動域や筋力など体に制限がかかることで、思い描いた理想のスウィングができていないケースが多いという。プロの世界でもそうなのだからアマチュアゴルファーであれば尚更だろう。飛距離を伸ばそうと筋力トレーニングに励んだところ、可動域が狭くなってスウィング面では逆効果になることもあると小楠トレーナーは続ける。
年齢を重ねていくと知らず知らずのうちに筋力が落ちてきて、とくにアドレスの姿勢が崩れていることが見られるという。画像Aのように立ち気味になったり、かがみ過ぎたりという誤った姿勢になるのには原因があるようだ。
「体を支える筋力が落ちてくると、姿勢を崩してまでバランスを取ろうとしてしまうのでスウィング面に悪い影響を与えたり、ひざや腰に負担のある姿勢になってしまいます」(小楠トレーナー)
「ぜひやってみてください!」と、簡単に確認できるテストを教えてもらったので試してほしい。片足で立ち、軽くひざを曲げてしゃがむ。そうすると反対の足が前に出てしまうタイプは、体を支えるためにかかと側に重心を保持しようとするので立ち気味のアドレスになるという。
逆に反対の足を後方に動かしてバランスを取ろうとするタイプは、前傾が深くなり背中も丸くなりがちだと小楠トレーナー。どちらの姿勢も度が過ぎると体がスムーズに動かしずらくなりスウィングの面でも手打ちになったりひざや腰に負担のかかるスウィングになってしまうという。そこで改善方法を教えてもらった。
そのドリルがコレ。「椅子を支えに片足でスクワットするようにしゃがんで立つ動作をしますが、浮かした足を前や後ろにやってバランスを取ることなく真っすぐに上下するようにしましょう。筋力が落ちているお尻や太ももの裏の筋肉を意識するとより効果的です」(小楠トレーナー)
長くゴルフを楽しむためにも日常的に椅子につかまって1セット10回を左右の足で無理のない範囲で続けることを勧められた。
最後に体の可動域や筋力は選手個人で違いがありトレーニングやコンディショニングも千差万別とのことだが、トッププレーヤーに共通する点を聞いてみると『手の感覚』についてはどの選手も感性が鋭いものがると小楠トレーナー。トッププレーヤーをサポートした経験から近い将来、感性を磨くトレーニングも加えてみたいと今後の目標を語った。