「バウンス」と呼ばれるソール部分の出っ張り。ウェッジのアプローチではこのバウンスを生かして打てといわれるが、そのコツは? プロゴルファー・大谷奈千代に教えてもらおう。

ウェッジゲームの重要性を考えてみよう!

先日、国内女子ツアー最終戦が幕を閉じました。今シーズンは特別長く、最後まで白熱した賞金女王争いでしたね!

スタッツを見てみると、パーオン率のトップは2020-2021年の賞金女王の稲見萌寧プロの75%でした。トーナメントプロのパーオン率を平均70%と計算してみても、18ホール中5回しかグリーンを外していない計算になります。たった5回だなんてすごいですよね!

スコアが100前後の方でしたら「今日は1度もパーオンしなかった」なんてことはよくあることですし、私も始めたばかりの頃はなかなかグリーンに乗らなかったことをよく覚えています。

こうなってくると必然的にグリーンに乗せるためのすべてのホールでウェッジを使ったアプローチショットの回数がどんどん増えていきます。

バンカー越えでピンまで30ヤードなんかは、とくに難しく感じました! プロゴルファーや上級者の方は上手にクラブを使って適応してきますが、多くのアマチュアゴルファーのみなさんはクラブそのものの影響を受けやすくなってしまいます。そんなさまざまなプレッシャーを感じる状況から私たちを助けてくれるのが、ウェッジについている「バウンス」なのです!

ウェッジデザインの巨匠ボブ・ボーケイは“バウンスはあなたの友達です!”と教えてくれています。今回はこのバウンスをイラストで説明してみました(イラストA参照)!

バウンスとは、ソールの出っ張りのこと。地面に対してシャフトを垂直にしたときに、ソール前方(リーディングエッジ)を基点とした水平線より後方(トレーリングエッジ)側に下がっている部分がバウンスです。そしてリーディングエッジを起点とした水平線と、リーディングエッジとトレーリングエッジを結んだ線とで作られる角度をバウンス角と言い、バウンスの大きさを表します。

画像: イラストA:バウンスとはソール部の出っ張りのこと。バウンスの度合いはバウンス角によって表され、クラブのスペック表にも記載されている

イラストA:バウンスとはソール部の出っ張りのこと。バウンスの度合いはバウンス角によって表され、クラブのスペック表にも記載されている

練習場のマットなどの下が固いところでウェッジを構えるとリーディングエッジが浮いて見えるため、バウンス角が大きいと跳ねそうなイメージになってしまいますよね。でも実際のコースでは芝の上で構えるためバウンス角の部分は芝に沈み、リーディングエッジは浮いて見えることはないのです!

画像: イラストB:人工芝マットなど固い地面で構えるとバウンスによって歯が出てしまうが、実際のコースではボールは芝の上に乗って若干浮き、逆にバウンスは沈むので問題ない

イラストB:人工芝マットなど固い地面で構えるとバウンスによって歯が出てしまうが、実際のコースではボールは芝の上に乗って若干浮き、逆にバウンスは沈むので問題ない

そんなバウンスは、ウェッジのエンジン! バウンスをうまく使うためには、ヘッドが上からでも下からでもない、ニュートラルな入射角に入ってくるとこでバウンス効果が発揮されヘッドが前に進みボールを捉えることができるように作られています。

しかし、練習場で見たようにバウンスが跳ねてしまいそうな先入観を持ったイメージのままスイングをしてしまうと、ヘッドの入射角が下からになるいわゆるすくい打ちになって、バウンス効果が大きくなりすぎてしまい本当にヘッドが跳ね上がってしまうのです!

このことから、すくい上げてしまうことが原因でヘッドが跳ねてしまっている方がとても多くいらっしゃいます。

バウンスをうまく使えずすくい打ちしてしまうミスに心当たりのある方は、ウェッジを持ってパターのようにストロークすることから始めましょう!

画像: イラストC:パターのようにニュートラルな入射角でインパクトすることを心がけよう

イラストC:パターのようにニュートラルな入射角でインパクトすることを心がけよう

こうすることで入射角がニュートラルになるのでバウンス効果がアップします。アプローチはパターのようにストロークしましょう! というレッスンにはこういった意味があるのです。是非参考にしてみてください!

This article is a sponsored article by
''.