国内女子ツアー今季4勝、賞金ランク5位でシーズンを終えた西村優菜。そんな西村のスウィングを、成田美寿々、穴井詩らのコーチを務める井上透コーチが解説!

今季4勝を挙げ、賞金ランク5位に食い込んだ西村優菜選手。ショットメーカーとして定評のある彼女ですが、その精度と力強さを支えているのが鋭い回転力です。

まずは、インパクトに注目してください。飛球線後方から見ると、クラブがまだボールにコンタクトしていないのに、お尻が完全に見えています。つまり、それだけ強く体を回転させているのです。

画像: 飛球線後方から見ると、インパクト前の時点で腰を回し切っていることがわかる

飛球線後方から見ると、インパクト前の時点で腰を回し切っていることがわかる

また、この時点で右ひじが大きく屈曲しているところも見逃せません。これは、体の正面で球をとらえる意識が薄い証拠。手先の動きを抑え、体の回転で球をとらえようとした結果だからです。

基本的に、体の正面で球をとらえる意識があると、体の回転が止まるため、右ひじや手首の角度をリリースしないとヘッドがボールに届かなくなります。すると、右ひじは伸び、手先を使ってヘッドを戻すような動きになってしまうのです。

しかし、西村選手には、そういう体の正面でとらえる意識や、手先でヘッドを戻す動きはまったく感じられません。それどころか、右ひじの屈曲がフォローまでキープされ、絶対に右手は使わない(右ひじをリリースしない)。体の回転だけで打つのだという、強い意志さえ感じられるのです。いずれにしても、この手先の動きに頼らない回転力重視のインパクトこそが、彼女のパワーと正確性の源になっていることは間違いないでしょう。

画像: フォローまで右ひじの屈曲がほどけないのは、右手を使わず、体の回転で打とうとする強い意志の表れ。ここまで右ひじの屈曲がほどけない選手は少ない

フォローまで右ひじの屈曲がほどけないのは、右手を使わず、体の回転で打とうとする強い意志の表れ。ここまで右ひじの屈曲がほどけない選手は少ない

たとえば、スライスに悩んでいる人などは、「体の正面で球をとらえる」意識が強く、手先でヘッドを戻そうとする傾向があります。しかし、このような動きをしているうちは、パワーも失われるし、正しい軌道で打つことができないので注意しなくてはいけません。

もし、あなたがスライスを直したいのであれば、西村選手のように、腰が目標を向いたインパクトを努力目標にするとよいでしょう。最初は違和感があるかもしれませんが、このインパクトを身につけることができれば、今よりも確実に飛距離と方向性をアップできるはずです。

画像: 【ゴルフレッスン】まっすぐで高い弾道をつくるコツは「左腕の代償運動」⁉初心者必見!スウィングの基礎づくり【狩野舞子】 youtu.be

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