テーラーメイドのニューモデルと思われるドライバーヘッド「Stealth」「Stealth Plus」が、USGAとR&Aが公表する適合ドライバーリストに掲載された。気になるヘッドの性能を、今わかる情報から推測・整理してみた。

2020年に、それまでに展開されていた「M」シリーズからブランドを一新し「SIM」シリーズを立ち上げたテーラーメイド。翌2021年には技術をさらにブラッシュアップした「SIM2」シリーズが発売され、現行の最新ドライバーとしてプロ・アマ問わず人気を集めている。

このまま順当にブラッシュアップを続けていくならば2022年モデルは「SIM3」……かと思いきや、どうやらテーラーメイドはまたリブランドを決めたようだ。先日適合リストに掲載されたテーラーメイドの2022年モデルと思しきヘッドのソール部に「STEALTH」というモデル名の表記が確認できたのだ。

stealth(ステルス)とは英語で「隠密」を指す言葉。戦闘機や軍艦などをレーダーで検知されづらくするための軍事技術を指す言葉としても用いられる。

画像: テーラーメイド2022年のニューモデルだと思われる「Stealth」(画像はUSGAの適合ドライバーリストのキャプチャ)

テーラーメイド2022年のニューモデルだと思われる「Stealth」(画像はUSGAの適合ドライバーリストのキャプチャ)

既存モデルSIMシリーズの名称が「shape in motion(シェイプ・イン・モーション)」の略称であり、同シリーズの高慣性モーメントと空力性能を両立させる形状という特色を指し示していたように、「Stealth」もヘッドに搭載された新技術や設計コンセプトを形容できる名称だと推測できるが、当然現時点でその詳細は不明だ。

とはいえ適合リストに掲載された情報から読み解ける部分もある。まずはモデルのラインナップ。現時点では「Stealth」「Stealth Plus」の2機種が確認されている。

2機種とも通常モデルに加えレフティモデルもあり、「Stealth」は8、9、10.5、12度、「Stealth Plus」は8、9、10.5度のロフトラインナップとなっている(通常モデルの場合。レフティモデルは2モデルとも9、10.5度のみ)。

まず両モデルのソールデザインを見ると、「SIM」、「SIM2」シリーズで搭載されていたソール部の突起「イナーシャジェネレーター」が継承されていることがわかる。同じくフェース下部でのミスヒットによるロスを抑制する「貫通型スピードポケット」に相当する部分も確認できた。ネック調整機能が搭載され、ロフト・ライ角を調整できる点も2モデル共通だ。

画像: テーラーメイド2022年のニューモデルだと思われる「Stealth Plus」。現時点ではStealthシリーズは2モデルのラインナップのようだ(画像はUSGAの適合ドライバーリストのキャプチャ)

テーラーメイド2022年のニューモデルだと思われる「Stealth Plus」。現時点ではStealthシリーズは2モデルのラインナップのようだ(画像はUSGAの適合ドライバーリストのキャプチャ)

さて、ここまでは2モデルの共通点を列挙してきたが、いっぽうで大きく違う部分もある。それが弾道調整ができる可変ウェートの有無だ。

現行モデルのSIM2の全3モデルでは、いずれも可変ウェートを廃した設計がなされていたが、「Stealth Plus」に関してはソール部に、「SIM」ドライバーで採用されていた形状に近い可変ウェートとレールが搭載されていることが確認できる。

また、「SIM2」シリーズではイナーシャジェネレーターの最後部に黒色のスチールウェートが搭載されていた。適合リストの掲載画像はモノクロのため断定は難しいが、「Stealth」のヘッドでも同様の位置にシルバーと思わしきカラーリングの異素材、おそらくウェートだと思われるモノが確認できる。

いっぽう「Stealth Plus」では、そのシルバーのウェートらしき部分がトウ・ヒール側に広がっているのがわかる。シルバーの箇所がそのままウェートに相当するのなら、「Stealth Plus」はよりヘッド後方に重量を多く配分し慣性モーメントを高めたモデルだと考えられそうだ。

例年通りであれば、「Stealth」シリーズも水面下でプロたちのテストはすでに進行しており、年明け後の試合から実戦投入して公式発表前にお披露目。その後メーカーから公式発表があり、その詳細が把握できる、という流れだろう。

現行モデルの「SIM2」シリーズが絶大な人気を誇ることもあって、その後継モデルにも注目が集まるところ。引き続き、新情報に注目していきたい。

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