大会に先立ってタイガーとプレーしたジャスティン・トーマスの父・マイクさんが「これだけ回復しているとは思わなかった。スウィングスピードはあるし距離も出ている。本人のレベルとしては不満だろうけれど側から見たら驚き以外の何ものでもない」とPGAオブアメリカのプロ視線でタイガーの現在を語ったことが大きく報道されPNCチャンピオンシップに対する関心がさらにヒートアップしている。
そんな中、優勝候補の一角に挙げられているのがデーリー親子だ。息子のデーリー2世(本名ジョン・パトリック・デーリー2世)は今年父も通ったアーカンソー大学に進学しゴルフチームの一員として活躍している。波乱万丈の人生を送ってきたデーリーにとって唯一の息子で4度目の結婚相手(すでに離婚)シェリー・ミラーさんとの間に03年7月に誕生した。
以前は父と同じぽっちゃり体型。髪型を一緒にしたりお揃いのカラフルウェアを着こなしたり“そっくり親子”といわれたが、最近は背格好も父を超えるほどになり愛嬌たっぷりの青年に成長した。
「ジュニアからカレッジゴルフに進み、このまま頑張っていけばツアーで戦えるレベルになると思います」と自信をのぞかせるデーリー2世。父も「彼はショートゲームが上手い。ゴルフはグリーンを外したときいかに寄せて拾うか、そしてクラッチパットをどれだけ決めるかが勝負。自分の長所を活かせば良い」と応援しているようだ。
今は誰もが300ヤードを飛ばす時代だが90年代から00年代初頭にかけツアーで唯一の300ヤードヒッターはデーリーパパだった。元祖・飛ばし屋ではあるが実は小技にも定評があり意外に器用。その辺が息子にも遺伝したようだ。
「息子と一緒にプレーするのは面白い。彼に負けると凄く頭に来るけれど、こっちが勝ったときの息子の怒りはそれ以上。そこがまた面白いんだ」
「僕にとってツアーは常に身近な存在でした。だからそこでプレーすることが自分の中で自然に目標になった。これからより強いフィールドで揉まれて実力をつけていきたい」とデーリー2世。
6年連続で出場している親子大会では18年に2位に入っているがまだ優勝はない。タイガー親子の参戦で俄然注目が集まるイベントで今度こそ優勝を狙う。
ちなみに今大会は親子のどちらかがメジャーチャンピオンであることが出場の条件。全米プロと全英オープンを制しているデーリーの口癖は「メジャー2勝もしているのにライダーカップに出たことがないのは自分だけ」。お騒がせ男の人生については今後機会があれば詳しくお伝えしたい。