どこにでもあるモノを使って簡単ドリルで90台のスウィングから70台のスウィングへと導く長谷川コーチ。しっかりと前傾角がキープされた力強いインパクトを「椅子」を使って教えてもらった。
右のお尻で椅子を押し返すようにテークバック
インパクトで前傾角が崩れる、骨盤が起きて前に出てしまうことでダウンでの手元の通り道がなくなってしまうと、手首のタメをほどき力強いインパクトができなくなってしまう。フェースは開いて当たる原因にもなり、それを嫌がって左への引っかけにもなってしまう。ポイントはテークバックの右腰の使い方にあるという。
「インパクトで骨盤の前傾角がキープできて手元の通り道が確保されている状態を『ヒップクリア』といいます。この懐が深い状態を作るためにはアドレスの位置でお尻に椅子を当て、お尻の右で椅子を押し返すようにテークバックします」
アドレスでお尻のラインに置いた椅子をテークバックで押し返すことで、バックスウィングでは右のかかとに体重が乗り切り返しで地面を踏み込むことができる。右腰を引く。右のお尻を後ろに引くような感覚で椅子を押し返すくらい大袈裟にやることが重要だという。
撮影ではキャスター付きの椅子を使ったのでテークバックで椅子が動くくらいしっかりと押していることが確認できた。キャスター付きの椅子でない場合は、テークバックで右のお尻を使って押し、トップ、インパクト、フォローと椅子の背もたれがずっとお尻に触れている感覚を持つようにすれば自然と前傾角がキープされヒップクリアが実現できるという。
実際にボールを打ってもらうとアドレスのお尻の位置に引いた赤い線からトップでははみ出し、インパクトでは左のお尻が振れていることが確認できる。
「テークバックではお尻の右側を引き、切り返し以降はお尻の左側を引くような感覚で下半身を使うとダウンスウィングでヒップクリアの状態になり前傾角がキープされ手元の通り道が確保されます」
90台のスウィングのゴルファーだけでなく、前傾角がキープできずにミスの原因になっているすべてのゴルファーに役立つドリルではないだろうか。早速試してみよう。