有観客で開催された試合も多くあり、少しずつではあるが以前のツアー観戦に近い形が戻ってきた2021年。そんな今年のゴルフ界で印象に残った「今年の1枚」と言えるベストショットを、ツアーで活躍するゴルフカメラマンたちに選んでもらった。第2回は、岡沢裕行が選んだベストショット!
画像: 優勝が確定し18番グリーンで安堵の表情を見せる原英莉花(写真は2021年のエリエールレディス 撮影/岡沢裕行)

優勝が確定し18番グリーンで安堵の表情を見せる原英莉花(写真は2021年のエリエールレディス 撮影/岡沢裕行)

前回、2020年のベストショットに選んだのは原英莉花選手が「リコーカップ」で優勝して、フラワーシャワーを浴びているものでした。先日JLPGAアワードでも「1年間、ありがとうございました!」と声をかけて頂きました。強さと礼儀正しさ、人を思いやる気持ち、全部を兼ね備えている選手だと思っています。勝負の世界ですので、人を思いやる気持ちは弱さにもなりかねないので、全部を兼ね備えている選手は多くはありません。それまでも応援し期待していましたが、2021年、原選手にはそれ以上に期待していました。

しかし2021年はケガに苦しみ、いいところまでいっても簡単にダブルボギーを叩いたりすることが多く、一緒に回っているプレーヤーにとっても怖い存在ではなくなりかけていたように思います。

そんな中、「エリエールレディス」での優勝。

4人の選手が並ぶなか17番、パー5で会心のセカンドショットを放ちイーグルをゲット。結果的に3打差をつけての優勝で、約1年ぶりに強い原選手が帰ってきました。

トーナメントでカメラマンは試合展開を撮影すると同時に、編集部からの「○○選手のアイアンショットをお願いします」というようなリクエスト、宿題もこなさなければなりません。

じつはこのときも原選手のイーグルにつながるセカンドショットは撮影したものの、ほかの宿題を撮りつつ、優勝シーンを撮るために18番ホールへと先回りしていました。ですから、優勝を決定づけたイーグルパットを撮っていないのです……。カメラマン仲間も17番ホールで写真を撮っていたのは私だけと知っていたようで、試合後「ひとりだけイーグルパット撮ったでしょう?」と言われましたが、撮っていないのです。
原選手が優勝すると信じていなかったわけではありません。仕事で泣く泣く18番ホールへ向かわなければいけなかったのです。

原選手、本当におめでとうございます! 2022年は「エリエール」、「リコー」と連勝してください。ほかの組の撮影に向かわず、ずっとついて今度こそ決定的なシーンを撮りますので!

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