小祝さくらは1998年4月15日生まれ、今や女子プロ界を牽引する「黄金世代」のひとりである。そんな小祝のジュニア・アマチュア時代の話を聞いた。
――ゴルフを始めたきっかけは?
小祝 小学校2年生の時にお母さんがゴルフレッスンに通っていたところがジュニアレッスンもやっていたので、そこで始めました。最初は楽しくて、早く上手くなりたいと思ってやっていたんですけど、小6から中2くらいまでは毎日やめたいなと思いながらやっていた時期もありました。でも高校生くらいからはプロテストのことを考えるようになり、このままだったら合格は無理だと思い、そのあたりからまた頑張り始めました。
――その高校生時代に、勝みなみ選手が高1でプロの試合で優勝をしました。そういった同級生に上手い選手がたくさんいることが刺激になりましたか。
小祝 それは本当に大きかったと思います。あの刺激がなかったらここまで来られなかったかなと思います。勝さんの優勝もそうですけど、それ以外にも、私たちがジュニアのときは松原由美ちゃんという子が本当に強くて、凄く刺激になっていましたね。
――20年と21年を統合した昨シーズンは、5勝を挙げ賞金ランク3位とキャリアハイのシーズンとなりました。振り返ってみて、どうですか?
小祝 最終的にはあまり納得のいく結果で終わることができなかったですね。それでも、5勝できたことはよかったなと思っています。とくに、2021年の開幕戦で勝てたことは、いままで勝った試合の中でもいちばん嬉しかったです。
――前半戦はずっと稲見萌寧選手とデッドヒートを繰り返してツアーを引っ張っていきましたが、中盤戦から調子がやや停滞。何があったのですか?
小祝 後半戦でダメになってきたときはいろいろ調整しても、うまくいかなくて大変でしたが、でもゴルフってそういうものなのかなと思ってやっていましたね。もともとはショットが得意なんですけど、その時期はショットの調子がよくない状態がずっと続いていて、アプローチやパットでカバーをするというシーンが多かったです。プレースタイルも全然違う感じになってしまっていて。よかったときのショットを取り戻すように、いまも取り組んでいます。
――その後、夏場に2週連続優勝し、最終戦も2位に入るなど今シーズンに向けてよい終わり方でした。
小祝 そうですね。去年は、それまで苦手だったコースや試合で頑張って優勝をすることができたので、そこはすごく嬉しかったですね。
――昨シーズンは、「賞金女王獲得」を目標に掲げて臨んだものの、惜しくもその達成はならなりませんでした。今シーズンはどのような目標を掲げて臨むのでしょう? 昨シーズンも無休で試合に出場をしましたが、今年はどうしますか?
小祝 少しは休もうと思いましたが、ポイント制(シード権などがメルセデスランキング上位50位までに与えられることになった)になったこともあり、試合には出たほうがいいのかなと思ったり、まだ迷っています。あと、トレーナーさんからは休んだほうがいいと言われるので。自分としては、気持ち的には全然いける感じがするんですけど、しっかりケアだったり、けがをしないようにしないといけないなというのはありますね。
――今シーズンは有観客試合になることも考えられます。
小祝 そうですね。ギャラリーの方は居てくれたほうが力になりますし、試合感なども全然違いますね。でも新型コロナが今後どうなるかまだわからないので、リスクとかもあるので、そこは本当に落ち着いてから来ていただけたらと思います。
――プレー面で具体的な課題はありますか?
小祝 スタッツを見ると去年は、初日が(スコアが)いちばんよくて、最終日がダメだったんです。やっぱり最終日がいちばん大事だと思いますし、最終日に向けて上げていく流れを作っていかないといけないなと思っているので、今年はそれも課題にしています。
――22年はどんなシーズンにしたいと思いますか?
小祝 新たな気持ちで、いろんなことにチャレンジしてみたいなというのと、目標は去年と変わらず賞金女王です! 今年はリベンジに向けて頑張ります。
――今年も「賞金女王」が目標ですね?
小祝 はい。最終的にはそれが一番の目標です。でもその前に、まずは前半戦で早く1勝目を挙げるという目標が先にあります。優勝するのって本当に難しいんだなって、いつも試合をしながら思っています。優勝するには、いかにチャンスをものにできるのかというか、チャンスが来たときにソレを掴むことができるかということが大事で、やり遂げることは大変ですけど、そこを目指して頑張ります!