「9Wはセッティングの柱」青木瀬令奈が語るショートウッドのメリットと練習ドリル!【動画あり】

青木瀬令奈のクラブセッティングは、ドライバー、3・5・7・9番ウッド，5・6番ユーティリティ、7・8・9番アイアン、PW、52度、58度、パターと、半分がウッド系で占められている。その中でも9番ウッドはセッティングの柱になるクラブだという。

「私はクラブセットを新しくするときに、9番ウッドを基準に考えています。9番ウッドが打てないモデルのセットは打てないんですよ。9番ウッドがいい感じで打てたら、9番より上の7W、5W、3Wと、9Wより下の5U、6U、7I、8I、9Iとバランスを両サイドに作っていくんです。だから9番ウッドはクラブ選びの要になるクラブなんです」（青木瀬令奈、以下同）

青木は、9番ウッドはアマチュアにもおすすめのクラブだという。

「9番ウッドは、フェアウェイはもちろん、ラフに入ったときのトラブルショットでも有効です。アイアンのようにネックがラフに絡まないので抜けがよくて、球も上がりやすい。9番ウッドでハーフショットくらいのイメージで打つとソールがさっと滑ってくれるので楽に打てます。頼れる1本という感じで、セッティングに入れておくといいと思います」

ではその要となる9番ウッドの打ち方のポイントを教えてもらおう。

「打ち方のイメージとしては、ボールに当てにいこうとせずにボールが通過点と思って打つということです。そして、基本的には払い打ちではあるけれど、完全にレベルブローというより、気持ちダウンブローに打っていく感じなんです。そうすると、ある程度スピンが入って高さも出て、グリーン上でもしっかり止まる球が打てるわけです」

インタビュー取材ということで、私服にローヒールのショートブーツで来ていた青木に無理に試打をお願いすると、それにも関わらず、キャリー149ヤード、トータル166.3ヤード。軽くドローがかかった、ほぼ真っすぐのきれいなナイスショット。

9番ウッドで正確なショットを打つ青木に、フェースの芯で捉えるショットを打つ秘訣を聞くと、青木がやっている、上下左右方向の打点のズレ幅を抑えてミート率を上げる練習法を教えてくれた。

「まず上下の幅を狭めるためには、前提としてアドレスで作った前傾角度にインパクトで戻ってくることが重要です。これができているかチェックする意味でも、地面から打つなら直ドラをしたり、ドライバーと同じ高いティーアップで数球打って、球の高さをそろえる練習をしますね。ティーアップした球に対してアドレスするときは、ヘッドをボール位置に合わせてソールしてから持ち上げるとヘッドが球の前に少し出てしまうので、最初から持ち上げてセットアップします。これで8割くらいのスウィングで打ってみてください」

次に左右の打点のズレを修正する練習として、青木は「インテンショナルスライスとインテンショナルフックの曲がり幅を徐々に小さくする練習」をしているという。

「インテンショナルスライスはネックからボールが入ってきてフェースを滑って球が飛んでいきます。いっぽうのインテンショナルフックの場合は、トウ側からボールが滑っていきます。このスライスとフックの曲がり幅を狭めていき、フェースにボールが当たる場所を真ん中に近づけていきます。そうするとフェース横方向の打点のズレ幅が段々と狭くなってきますよ。インテショナルスライスは、フェースの向きはターゲット方向に合わせ、スライスならボールを中心に反時計周りに回ってオープンスタンスにして、そのスタンスに沿ってクラブを振っていきます。インテンショナルフックの場合はボールを中心に時計回りに回って、クローズスタンスにして、そのスタンスに沿って振ってみてください」

この上下左右のズレ幅を抑える練習をすることで、ボールをヒットさせる場所を次第に真ん中に寄せていき、最終的に芯でボールを正確にヒットする軌道や感覚が身に付くというわけだ。青木オススメの9番ウッドとその練習ドリル。フェアウェイウッドにお悩みの方は、ぜひ試してみては？

取材協力／4plus フィッティングスタジオ＆ゴルフサロン