イラストレーターの野村タケオが、キャロウェイゴルフの22年モデルの新ドライバー「ローグST」の3モデルをコースで試打。いったいどのモデルを選んだのか?そのインプレッションをお届け。

キャロウェイ「ローグST」の3モデルを野村タケオがコースで試打

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。キャロウェイゴルフから発表された「ローグ ST(ROGUE ST)」シリーズ。EPICシリーズで採用されていたテクノロジーは継承しつつ、徹底的にボールスピードにこだわったクラブに仕上がっているとのこと。4種類ラインナップされているヘッドの中から、スタンダードモデルの「ローグ ST MAX」、ドローバイアスの「ローグST MAX D」、ロースピンモデルでプロ・上級者向けの「ローグ ST MAX LS」の3種類をコースに持ち込んで打ってみました!

画像: キャロウェイゴルフ「ローグST」は左から「ローグST MAX D」、「ローグST MAX」、「ローグST MAX LS」

キャロウェイゴルフ「ローグST」は左から「ローグST MAX D」、「ローグST MAX」、「ローグST MAX LS」

今回の「ローグST」シリーズ、キーワードは「ボールスピード」。これまでのモデルで採用されてきた「FLASHフェース」や「JAILBREAKテクノロジー」をバージョンアップ。さらにボディを一体成型した「UNIボディ構造」によりボディ剛性をアップし、インパクト時のエネルギーを効率よくパワーへと変換させています。

個人的には2年前に発売された「マーベリック」、そして前作の「EPIC」シリーズと、ここのところのキャロウェイのドライバーは完成度が高く、優しく飛ばせるモデルというイメージがあるので、今作でどのくらい進化しているのかがとても楽しみです。

画像: コースで3モデルを試打した野村タケオ

コースで3モデルを試打した野村タケオ

ローグ ST MAXは直進性が高い

まずはスタンダードモデルの「ローグST MAX」を試打しました。ロフトは9度でシャフトは純正のV「ENTUS 5 for Callaway」のS。まず構えてみると、キャロウェイ顔って言ってもいいような少し丸めの形状。僕はここ数年キャロウェイのドライバーを使っているので、これは安心できますね。前作のEPICシリーズよりは少しヘッドが後ろに長いかな~って気もします。クラウンはカーボン素材が透けて見えるようなデザインで、これは高級感もあって格好いい。ヘッドの向きはストレートで、ターゲットに対して構えやすいです。

打ってみましたが、打感はほんの少し柔らかめで、打音は低めの金属音って感じでしょうか。ボールがフェースに当たって、少したわむ感じがあって、かなりのスピードで弾かれるような感覚があります。いちばん感じるのはやはりボディ剛性の高さ。打点がブレても変な衝撃が手に来ることがなく、芯で捉えたときのような打感です。本当にエネルギーのロスが少なそうに感じました。当たり負けしないヘッドですね。フェースはたわむけど、ほかの部分はまったく歪んだりしていないような感覚です。

で、スタートホールでこの「ローグST MAX」を打ったのですが、これが最高の球。中高弾道で、まっすぐ狙った方向に飛んでいきました。スピン量は少し少なめで、とにかく直進性が高く前に行く球。打った本人がびっくりするような球でした。ロフト9度でもまあまあ球は上がりますね。つかまりは良いほうだと思います。

シャフトはけっこうしっかりしてて、このままでも僕なら(ヘッドスピード41~42m/sくらい)十分使えそう。しっかり感はありながらもきれいにしなってくれる感じです。とても振りやすく、ヘッドとも上手くマッチしてるように感じました。個人的にはもう少し弾き感のあるようなシャフトを挿して試してみると面白いかもと思いました。スタンダードモデルということで、かなりいろんなタイプのゴルファーが使えるように仕上がっていると思います。優しく真っ直ぐ飛ばせるタイプのヘッドじゃないでしょうか。

ローグST MAX Dは高弾道でスピンも入ってつかまる

次に打ったのがドローバイアスの「ローグ ST MAX D」。ロフトは10.5度でシャフトは「ローグ ST MAX」と同じ純正の「VENTUS 5 for Callaway」のS。

構えてみると、これは「ローグ ST MAX」よりも少しだけ後ろが長く感じます。違和感があるような形ではないですが、少しだけ気になります。フェースは左を向いておらず、ほぼスクエアに見えました。そのあたりはよくある「いかにもつかまりそうなドローバイアスモデル」よりも構えやすいですね。

画像: 「ローグST MAX D」は高弾道でスピンも少し多め

「ローグST MAX D」は高弾道でスピンも少し多め

打ってみましたが、たしかにつかまり性能は高そう。弾道は「ローグ ST MAX」よりも高くて高弾道(ロフトのせいもあると思いますが)。スピン量も少しだけ多いような気がします。フェースがターンしやすいというか、フェースが少し左を向きやすい。スライスに悩んでいる人にはいいのかもしれませんが、僕は少し使いにくかったです。少し外からクラブが入ってくることがあるタイプなので、その場合そのまま左に飛んでしまうことがあったんですよね。カット気味にクラブが入る人はそうなっちゃうかも。インパクトでフェースが開いてスライスになっている人にはいいと思います。打感や打音は「ローグ ST MAX」とほぼ同じように感じました。誰が打ってもドローになるほど強烈なつかまり性能ではないですが、少しだけボールをつかまえる意識で振れば、比較的簡単につかまった球が打ちやすくできているとは思います。個人的にはあまり結果が出ませんでした。

ローグ ST LSはちょっと難しいかも

最後にプロ・上級者向けの「ローグ ST MAX LS」。ロフトは9度でシャフトは純正の「TENSEI 55 for Callaway」のS。

構えてみると、これがいちばん小ぶりに見えます。形的にも締まって見えて構えやすい。フェースはスクエアというか、少し開き気味に見えますね。構えた時点で少し手強そうに見えます。
僕は「EPIC MAX LS」のロフト10.5度を使っていて、このヘッドは9度なので単純に比較できない部分もありますが、この「ローグ ST MAX LS」は思ったよりも球が上がらないです。つかまりもよくない。ロフトのせいもあると思いますが、なんだか思ったよりも難しいな~と感じました。

打感はほかの2モデルよりもガチっとしてしっかりしている。さらにボディ剛性が高く感じますね。スピンはかなり少なそう。このスペックだと低めの弾道で、ランが多く出る球が出ます。僕が打つと、めちゃつかまって真っすぐの球、いつもの打ち方だとフェードになります。このヘッドはスライサーや球が上がらない人はちょっと扱えない感じ。

シャフトもけっこうしっかりしてて、ある程度ヘッドスピードがないとダメかもしれません。クラブ全体としてけっこうハードな仕上がりですね。ただ、このヘッドでしっかりと打ち出し角を出せるゴルファーであれば、かなりの強弾道で飛ぶ球が打てるんじゃないでしょうか。個人的には10.5度を試してみたいのと、しっかりとつかまるシャフトを挿して使ってみたいな~という気がします。

「ローグ ST」シリーズを3種類打ちましたが、やはりボディ剛性の高さによるインパクト効率のよさとミスヒットへの強さをいちばん感じました。今までのモデルでやってきたことがしっかりと進化しているところが素晴らしいと思います。デザイン面でも、個人的にはここ数年でいちばん格好いいんじゃないかと思っています。

選ぶとしたらローグST MAX

3種類のなかで、僕がいちばん使ってみたいのはスタンダードモデルの「ローグ ST MAX」ですね。初代「EPIC」から「マーベリック」、前作の「EPIC」とずっとロースピンモデルを使っていたので、今回も「LS」かな~と思っていたのですが、今回はスタンダードモデルの結果がよかった。っていうか、思ったよりも「LS」がハードでした(ロフトのせいもあると思いますが)。「ローグ ST MAX」は本当に直進性が高くて強い球が簡単に打てるので気に入りました。スピン量も「LS」ほどではないにしても、けっこう少なめの球が打てたので。やはり何も気にせず振るだけで真っすぐ飛んでくれるってのはありがたいです。

画像: 野村タケオが選んだのは「ローグST MAX 」

野村タケオが選んだのは「ローグST MAX 」

この「ローグ ST」シリーズと同時にテーラーメイドの「ステルス」が発表されましたが、打ち比べてみると全体的にこの「ローグST」のほうが優しくできているような気がします。キャロウェイの契約プロもさっそく試合で結果を出しているようなので、機会があればみなさんも試打してみてはいかがでしょうか。

This article is a sponsored article by
''.