――新しいシューズに関してあなた自身が開発チームに提案したことはありますか?
「構造の部分で自分の好みを伝えました。振り切ったときどこに重心をかけるとホールド感が増すとか安定するとかを伝え個人的な好みを製造過程で取り入れてもらいました。セルヒオ・ガルシアもコリン・モリカワもダニエル・バーガーも、みんなそれぞれ好みがあります。自分とは違うリクエストをしているはずです。スパイクを設置する位置とかね。我々のシューズは、みんなそれぞれ違うんです」
――デザイン的な好みはいかがですか?
「こだわりはラウンドトウですね。構えたときにシューズが視界に入りますがつま先部分に丸みがあってクリーンなイメージがないとしっくりきません」
――では昨年のマスターズの話をさせてください。松山英樹との対決がとても印象的でした。あなたとのラウンドが松山に良い影響を与えたのでは?
「ヒデキは本当に凄かったです。彼は優勝する人間がすべきことすべてやっていました。まるでロボット(笑)。最終日の前半つまずいて一時9打差くらいつけられたのですが、後半少しはプレッシャーをかけられたのかな、と思っています。予選ラウンドでも一緒でしたが、とにかくゾーンに入っていましたね。スコアが悪い選手と回るよりも60台前半をマークする選手とプレーするほうがずっと気持ちがいい。そういった意味でも優勝争いを楽しめました」
――終盤2打差に詰め寄りましたよね?
「はい。15番でヒデキが2オンを狙ったのは予想外でした。それが池につかまって2打差まで縮まり自分にもチャンスが生まれました。でも16番パー3で8番アイアンの完璧なショットを打ったつもりが風のいたずらでトリプルボギー。完全に優勝争いから脱落しました。オーガスタを攻略するには風を感じろと先輩たちから言われたのに、16番の風は意地悪でしたね。でも終わったこと。後悔はありません」
――日本とゆかりのある(祖父母が日本在住)あなたなら松山の優勝がどんな意味を持つかお分かりでしょう?
「ええ、わかります。我々はつい忘れがちですがヒデキは日本の国旗を背負ってどれだけ多くの人々の期待に応えようとしているのか? それを想像するともの凄い重圧があるはずです。プレッシャーを跳ね除けて日本初のメジャーチャンピオンになったのですから素晴らしい。彼のチームとも交流がありますが努力を惜しまず前を向き続けています。ヒデキだけではなくチーム全員の力がグリーンジャケットに繋がったのだと思います」
――今年はあなたがリベンジを果たす番ですね?
「そうなればいいですね。勝利の扉をノックし続けていつか自分も勝てればいい。2位や3位が多くてシルバーメダルコレクターと呼ばれることもありますが、そういう風には考えていません。目の前のショットにコミットしてナイスショットになることもあるし結果的にミスショットになることもある。よくても悪くてもそれがゴルフ。マスターズで勝てなかったときもその晩はぐっすり眠れました。今回は『ツアー360_22』を味方につけて頑張ります!」